この記事では、「しょうがない」と「仕方ない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「しょうがない」とは?
「しょうがない」とは、もともとは漢字で「仕様がない」と書き表す言葉です。
意味は二通りあり、他にいい手段がない、やむを得ないという意味と、あきれるほどにひどい、手に負えないという意味があります。
何か妥協して「しょうがない、歩いていくか」「しょうがない、高いけれど買うか」などと言う場合は前者の意味となります。
人に対して「あの人はしょうがないね」「しょうがない男だ」と使う時は後者の意味となるのです。
しかし、全部が全部悪い意味で使うとも限りません。
愛情表現で「しょうがない人だな」「しょうがない子ね」などと使うこともあります。
これは手がかかるが、愛しいという意味合いを込めているわけです。
前後にある言葉、表情、雰囲気などからどの意味なのか判断してください。
「仕方ない」とは?
「仕方ない」とは、形容詞で、複数の意味合いがあります。
する手段、方法がない、どうにもならない、困った、やむを得ないという意味があり、これらは「しょうがない」と同義語とも言えるでしょう。
しかし、一つだけ意味合いが異なるものがあります。
それは耐え難い、我慢できないという意味です。
「お腹が空いて仕方ない」「あの人と一緒にいるのは嫌で仕方ない」などと使う場合です。
「しょうがない」でもニュアンス的には通じますが、本来の言葉の意味にはありません。
「しょうがない」と「仕方ない」の違い
「しょうがない」と「仕方ない」の違いを、分かりやすく解説します。
この二つの言葉は、基本的に同じ意味合いを持っていますので、どちらを選んでもそれほど大きく意味が変わることはありません。
しかし、それぞれの言葉の意味を理解して、ふさわしい使い方を覚えておくようにしましょう。
「しょうがない」は、他にいい手段がない、やむを得ない、あきれるほどにひどい、自分の手に負えないという時に使う言葉です。
諦め、妥協といった気持ちを表すことができます。
一方の「仕方ない」も同様で、する手段がない、方法がない、どうすることもできない、困ったという時に使います。
つまり、このような意味合いにおいては、どちらを使っても、ニュアンスとしては同じですから、使い分けをそれほど意識することもないでしょう。
一つだけ気をつけることは「耐えがたい、我慢できない」という意味で使う場合です。
この場合「しょうがない」でも何となく伝わるのですが、正しくは「仕方ない」です。
お腹が空いた、寒くて凍えそう、あの人が大嫌いで嫌だ、そのような気持ちを表す際は「しょうがない」ではなく「仕方ない」が正しいわけです。
細かいことですが、「困っている」と「耐え難い、我慢できない」の、意味合いは違います。
まとめ
「しょうがない」と「仕方ない」の違いを理解できたでしょうか。
この二つの言葉は、ほとんど同義語と言えますが「耐え難い、我慢できない」という気持ちを表す時は「仕方ない」を使うと覚えておきましょう。