「ステレオタイプ」と「偏見」の違いとは?分かりやすく解釈

「ステレオタイプ」と「偏見」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「ステレオタイプ」「偏見」の違いを分かりやすく説明していきます。

「ステレオタイプ」とは?

「ステレオタイプ」とは?

「ステレオタイプ」には2つの意味があります。

ひとつは、印刷で用いる鉛板のことです。

現在はコンピューターを使ってデータを用いて印刷がされていますが、コンピューターが使われる前は鉛板が使われていました。

板の凸面にインキを付着させ、それを紙にうつし取ります。

版画のようなものです。

版画は凹面を利用していますが、印刷の場合は凸面を利用しています。

もう一つの意味は、行動や考え方に変化がなく、一様で個性や特徴がなく、新鮮味がないことです。

世間一般で艦長はまじめでリーダーシップがある人だと思われていたとします。

世間で思われている通りに、実際にまじめでリーダーシップのある艦長がいたとします。

この人は世間一般で思われている通りの人、つまり個性や特徴がなく新鮮味がない人だといえるでしょう。

「ステレオタイプな人」ということができます。

「ステレオタイプ」の使い方

2つの意味がありますが、考え方や行動に変化がなく、一様で個性や特徴がなく、新鮮味がないという意味で使われることが多いです。

考え方や態度について使われています。

「偏見」とは?

「偏見」とは?

偏った考え方や見方のことです。

特に客観的な根拠もなく抱かれる、前もって抱いている非好意的な観念のことをいいます。

首を傾けて見え方が偏っている、物を傾けて持っているから偏って見えるといったことではありません。

昆虫食についてで説明をします。

昆虫はタンパク質が豊富で、資源が枯渇しつつある今役立つ食品となるのではないかと期待されています。

しかし、日本人の多くはこれまで昆虫を食べてこなかったので、気持ち悪い、おいしくなさそうというイメージを持っていることが珍しくありません。

実際に食べてみないとおいしいかわからないのに、食べてもいないのにおいしくないと非好意的な観念を持ってしまっているのです。

これは、昆虫食に対する「偏見」だといえます。

「偏見」の使い方

前もって抱いている非好意的な観念、偏った味方や考え方について使用をします。

好意的な事柄には使用しません。

「ステレオタイプ」と「偏見」の違い

「ステレオタイプ」と「偏見」の違い

考え方を意味する点では似ているのですが、2つの言葉の意味は異なります。

「ステレオタイプ」は一様でおもしろみがないことです。

「偏見」は中立的ではない非好意的な観念のことです。

「ステレオタイプ」の例文

「ステレオタイプ」の例文

・『ステレオタイプな人物』
・『ステレオタイプで描く』
・『ステレオタイプから抜け出す』
・『ステレオタイプな描写』

「偏見」の例文

「偏見」の例文

・『偏見の視線』
・『女性への偏見』
・『偏見をなくそう』
・『依然として偏見が残っている』

まとめ

まとめ

考え方についての言葉ですが意味は異なり、一方は一様でおもしろみがないこと、もう一方は前もって抱いている偏った観念のことを意味しています。