「軽率」と「軽卒」の違いとは?分かりやすく解釈

「軽率」と「軽卒」の違い言葉・カタカナ語・言語

同じ読み方でも、全く異なった意味を持つ言葉は少なくありません。

その一つが「軽率」「軽卒」です。

この記事では、「軽率」「軽卒」の違いを分かりやすく説明していきます。

「軽率」とは?

「軽率」とは?

「軽率」は、人間の行動を表す言葉です。

その行動は、物事などを深く考えることなく、軽々しく行うことで、決して、褒められた行動ではありません。

その行動は慎重さに欠けるもので、後先考えずに今思った気持ちだけで行うものとなります。

同じような意味を持つ言葉として例を挙げると、「軽はずみ」「浅はか」「軽々しい」「無思慮」「不心得」となり、反対の意味を持つ言葉は「慎重」です。

「軽率」の使い方

「軽率」には、「軽率な振る舞い」「軽率な行動」「軽率な考え」「軽率な判断」「軽率な行為」など、様々な言葉があります。

「軽卒」とは?

「軽卒」とは?

「軽卒」は、人の身分を表す言葉です。

身軽な服装の兵士といった意味があり、そのような身軽な服装の兵士ということは、それだけ、身分が低い兵士であるという意味になります。

この言葉は主に戦国時代に多く用いられた言葉です。

同じような意味を持つ言葉を例として挙げると、「兵士」「兵卒」です。

「軽卒」の使い方

「軽卒」には、「藩の軽卒」「軽卒兵」などといった言葉があります。

「軽率」と「軽卒」の違い

「軽率」と「軽卒」の違い

このように、同じ「けいそつ」という読み方でも、この2つの言葉の意味は全く異なります。

「軽率」は、人間の行動を意味し、その行動は、物事などを深く考えることなく、軽々しく行うものとなります。

そして、この「軽率」は、今でも頻繁に用いられる言葉です。

人に注意を促す際や自分自身の行動を反省する際などに「軽率」といった言葉は頻?に用いられます。

それに対し、「軽卒」は、人間の身分を意味し、戦国時代の身分の低い兵士を指す言葉です。

そのため、現代において日常的に用いられる言葉ではありません。

「軽率」の例文

「軽率」の例文

・『私の軽率な行動によって周りに多大な迷惑を掛けてしまったこと、深く反省しております』
・『軽率にも部長の悪口を同僚に話してしまい、その結果、そのことが部長の耳に入ってしまいました』
・『有名人など世間に大きな影響を与える人ほど、軽率な発言は控えるべきです』
・『今回の私の行動は軽率だったというしかありません』

「軽卒」の例文

「軽卒」の例文

・『戦いにおいて、軽卒兵は欠かすことができない人材です』
・『この場所には、戦国時代、軽卒が1000人余り配属されたと言われています』
・『戦国時代末期には、家臣に比べ軽卒はその倍以上の人数がいたということです』
・『戦国時代当時、軽卒兵の人々がどのような気持ちで戦っていたのかと思うと心が痛みます』

まとめ

まとめ

2つの言葉には、以上のような違いがあります。

全く異なった意味を持つ言葉なうえに、「軽卒」は、日常的に用いられる言葉ではありません。

このように明確な違いがある言葉だけに、漢字を誤って使用しないよう注意することが大切です。