この記事では、「誤解」と「曲解」の違いを分かりやすく説明していきます。
「誤解」とは?
ある事柄について、本来の状態や結果とは異なる理解や解釈をすること、相手の言葉の意味などをその人が伝えたい意味とは違ったものとして受け取ることです。
わざと違ったものとして受け取っているのではありません。
本来のものとは違って認識してしまうことをいいます。
2人で道を歩いているときに、何かの臭いがしてきました。
それについて「何か臭うね」と一方が言います。
その発言をした人は、どこかで何かを焼いているのだろう、それで臭いがするのだろうと考えて言いました。
しかし、受け取った側は「自分がくさいのだ」と思ってしまいました。
伝えたいことと受け取っていることに違いがあります。
本当は隣にいる人がくさいと伝えたかったのではないのに、間違って解釈をしてしまったのです。
これは言葉を「誤解」しているといいます。
今度は夜行性動物のことで説明をします。
昼間に夜行性動物の動画を撮影しました。
撮影をするために人がやってきたので、本来は寝ている時間なのですが、動物が起きて動き出しました。
この動画を見た人は「この動物は昼間に活動をするのだ」と思いました。
本当は夜行性なので昼間は動かないのに、間違って認識をしてしまったのです。
このような間違った認識を意味します。
「誤解」の使い方
本来の事柄とは違ったように理解や解釈をしてしまうことという意味で使用をします。
わざと間違えることではありません。
「曲解」とは?
物事や相手の発言・行動などを素直に受け取らないで、故意にゆがめて解釈すること、またその解釈です。
お年寄りが重たい荷物を持っており、大変だろうと思って手を貸すことにしました。
しかし、そのお年寄りは怒りました。
自分が年寄り扱いされていると思い怒ったのです。
手を貸した人は、年寄りだから助けてあげようと思ったのではなく、重い荷物を持っていて大変だろうと思って手を貸しています。
年寄り扱いしたわけではありません。
これは、手助けしようとしたことを素直に受け取っておらず、故意にゆがめて解釈しているといえるでしょう。
「曲解」の使い方
相手の発言や行動、物事などをまっすぐに受け取らず、故意に曲げて解釈することという意味で使用をします。
「素直でない」「故意に曲げる」という意味を含めて使います。
「誤解」と「曲解」の違い
どちらの言葉も人の言動などに使う言葉ですが、「誤解」は間違えて理解・解釈すること、「曲解」は故意に曲げて解釈することです。
「誤解」の例文
・『誤解を与える』
・『誤解されないように気をつける』
・『誤解をしていた』
「曲解」の例文
・『歌詞を曲解された』
・『発言が曲解されてしまう』
・『これなら曲解されることはないだろう』
まとめ
解釈についての2つの言葉ですが、一方は間違えること、もう一方は故意に曲げることで、それぞれの言葉の意味は異なります。