この記事では、「稚拙」と「幼稚」の違いを分かりやすく説明していきます。
「稚拙」とは?
「稚拙」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「稚拙」は「ちせつ」と読みます。
「稚拙」は、「幼稚で未熟なこと。
その様子」という意味があります。
例えば、誰かの文章が、未熟だった場合は、「稚拙な文章」と言われる可能性があります。
また、誰かの書いた文字が、子供が書いたようだった場合は、「稚拙な文字」などと呼ばれます。
また、仕事を任せた部下が、あまりにも未熟だと感じられるミスをしたとき、「あまりにも稚拙で唖然とした」などと心情を文章にできるかもしれません。
さらに、「稚拙」を使った「稚拙美(ちせつび)」という言葉には、「幼稚でつたないものの、純朴さや純粋さが感じられる美」という意味があります。
誰かの絵を見たとき、大人の絵なのに、子供が描いたような純朴さがある場合、「この絵は決して上手ではないが、稚拙美がある」などという文章を作ることができます。
「幼稚」とは?
「幼稚」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「幼稚」は「ようち」と読みます。
「幼稚」は、「年齢が幼いこと。
子供であること」という意味があります。
年齢が幼い子供たちが集まる施設として、「幼稚園」があります。
まだ、年齢が幼い子供がいるとき、「まだ、この子は幼稚なので」などと表現することができます。
次に「幼稚」には「考え方ややり方などが、未発達なこと。
子供っぽいこと」という意味があります。
大人なのに、考え方ややり方が子供のようだと感じられる場合、「幼稚な人」と呼ばれるかもしれません。
また、大人のアイデアとしては、未発達で子供っぽいと感じられる場合は、「幼稚なアイデア」と呼ばれてしまいそうです。
大人なのに、口をすぼめて機嫌の悪さを表現したり、すぐに泣いてしまうような人は、「幼稚な態度を改めるように」と叱責されてしまうかもしれません。
「稚拙」と「幼稚」の違い
「稚拙」と「幼稚」の違いを、分かりやすく解説します。
「稚拙」は、「幼稚で未熟なこと。
その様子」という意味があります。
一方で「幼稚」には「考え方ややり方などが、未発達なこと。
子供っぽいこと」という意味があります。
どちらの言葉も、未発達で子供っぽいことを示唆する言葉になります。
ただし、「幼稚」が「子供っぽい」という意味が強いのに対して、「稚拙」は、「技術レベルが大人のレベルに達していない」という意味が強くなっています。
誰かの考え方が、子供のようで未熟だった場合は「幼稚」という言葉を使い、技術レベルが未熟だった場合は、「稚拙」という言葉を使うといいのではないでしょうか。
まとめ
「稚拙」と「幼稚」の違いについて見てきました。
2つの言葉はとても似た意味を持ちますが、明確な意味の違いがありました。
2つの言葉の違いを知ることで、きちんと使い分けることができるようになりそうです。