人の気持ち、行動を表す「誠意」と「善意」。
この記事では、「誠意」と「善意」の違いを分かりやすく説明していきます。
「誠意」とは?
自分に対するメリットや私欲から離れ、正直、そして、熱心にものごとに当たる心を「誠意」といいます。
物事に対し、自分の私欲など関係なく、心を込めた状態で取り組むことを意味し、正々堂々と取り組む、立ち向かう姿が「誠意」となります。
そのため、「誠意」は、「本気」や「正直」、「真面目」、「誠実」などと言い換えることができる言葉です。
「誠意」の使い方
「誠意」は、「誠意を示す」や「誠意を込めて」、「誠意のある」、「誠意のない」、「誠意を疑う」などといった使い方のほか、「誠心誠意」や「誠意ある行動」などといった言葉もあります。
「善意」とは?
よい心、他人のために思う親切心、行為的に相手の言動などをとらえること、といった意味を持つ「善意」。
法律においては、ある事情を知らないで行うといった意味もあります。
一般的には、他人のためになるようにと思う心や、その行動に対し、「善意」という言葉が用いられます。
そのため、「善意」は、「好感」や「恩情」、「ボランティア精神」、「慈悲」などと言い換えることができる言葉です。
「善意」の使い方
「善意」は、「善意の行動」や「善意の第三者」、「善意の買い主」、「善意の人」といったほか、「善意に解釈する」といった使い方もあります。
「誠意」と「善意」の違い
「誠意」は、私欲など関係なく正直かつ熱心に物事にあたる心。
「善意」は、他人のためを思う親切な心といった意味があります。
このように、「誠意」と「善意」が持つ意味は異なります。
「誠意」はあくまでも、自分への見返りなど考えずに行う行動であり、「善意」は、他人のためを思い行う行動を意味します。
「誠意」の例文
・『本当に謝罪の気持ちがあるのなら、それなりの誠意を見せてください』
・『大きなミスをしてしまった私ですが、誠意ある贈り物を相手に贈ることでお許しを頂くことができました』
・『誠意は、相手に伝わらなければ意味がありません』
・『彼女との結婚の挨拶の際、彼女のお父様に少しでも誠意ある態度を示すため、身だしなみには注意しました』
「善意」の例文
・『私の施設では、善意の贈り物によって運営が成り立っています』
・『義母は善意のつもりでしてくれているようですが、あまり、孫を甘やかしてほしくないという気持ちが正直な気持ちです』
・『善意の方々の力によって、今年も無事、盆踊り大会を開催することができました』
・『善意の行動など、そう簡単にできるものではありません』
まとめ
「誠意」も「善意」もよく用いられる言葉です。
そのため、決して、混合し用いてはいけません。
「誠意」は、「誠心誠意」という言葉があるように真心がこもった行動を意味し、「善意」は、他人のためを思う親切心を意味するといった違いがあります。