この記事では、「折衝」と「渉外」の違いを分かりやすく説明していきます。
取引にまつわる言葉を、正しくジャッジしていきましょう。
「折衝」とは?
折衝(せっしょう)とは、話し合いをおこなって妥協点を見つけていくこと。
相手と駆け引きをする動作をあらわします。
こちらの申し分と相手の言い分をすり合わせて、お互いが納得できるシナリオを探っていく方法になります。
折衝は外交の席で他国と交渉をおこなうとき、ビジネスで他の企業と打ち合わせをおこなうとき、色々なシーンで用いられます。
また相手の心をつかんで、こちらに有利になるように持っていくスキルを「折衝力」ともいいます。
足並みのそろっていない席で、落とし所を見つけていくのが折衝。
社会に出ると必要になってくる、大人のビジネススキルです。
「渉外」とは?
渉外(しょうがい)とは、諸外国や顧客と話し合いや取り決めをおこなうこと。
外部の人と交渉をおこなう動作をあらわします。
相手の要望を聞いて、それに合った道筋を考えて提案していく仕事をさします。
そのため金融や保険の企業の中には「渉外課」というポストを設けて、顧客のサポートをおこなう所もあります。
顧客を大切にする会社の間で、とくに重要視されています。
渉外と営業は似ているものですが、営業が「新規顧客の開拓」をおこなうのに対して「渉外」は「お得意様の相談やアフターフォロー」を中心におこないます。
また「渉外法律事務所」とは、外国企業の案件をあつかう法律事務所をあらわします。
「折衝」と「渉外」の違い
いずれも「話し合う」仕事です。
「折衝」と「渉外」の違いを、分かりやすく解説します。
・駆け引きは「折衝」フォローは「渉外」
「折衝」と「渉外」は外部との話し合いをあらわす言葉です。
そのため使い分けに、迷ってしまうことがあります。
「折衝」とは利害関係が一致していない諸外国や企業と、話し合いをおこなうこと。
妥協してもいいポイントを見つけて、お互いが満足するゴールを見つけていく作業をあらわします。
そのため「駆け引き」として使われています。
そして「渉外」には、外部の人と話し合うという訳があります。
外交は諸外国、企業は顧客やクライアントの相談にのる仕事をあらわします。
お困りごとを詳しく聞いて、その人の立場にたったアイデアを提案していくのが渉外の役目です。
渉外は企業とお得意様など、穏やかな関係でつかわれます。
激しい交渉もある「折衝」よりも、優しい言い方です。
違いを覚えておきましょう。
まとめ
「折衝」と「渉外」の違いを分かりやすくお伝えしました。
いずれも「話し合いの場」で用いられる表現です。
折衝には、駆け引きという意味があります。
利害関係の一致しない国や企業が、納得してくれる道筋を見つけていく作業です。
そして「渉外」は金融系企業にある、重要な仕事です。
相手の意見を聞いて、それにあう提案をおこないフォローしていきます。