「矮小」と「卑小」の違いとは?分かりやすく解釈

「矮小」と「卑小」の違い言葉・カタカナ語・言語

「矮小」「卑小」は、似たような意味を持つ言葉です。

では、この2つの言葉には、明確な意味の違いはあるのか。

この記事では、「矮小」「卑小」の違いを分かりやすく説明していきます。

「矮小」とは?

「矮小」とは?

「矮小」には、小さいという漢字が用いられていることから、小さいことを意味する言葉だということがわかります。

そのうえで、何が小さいのかと言えば、丈が低く形の小さいことを意味します。

これは、あくまでも、「矮小」が持つそのままの意味で、そこから、一般的にはこじんまりしていることを「矮小」と言います。

見た目が小さいものに対してだけではなく、考えや行動、アイデアなどの特別感がない、貧弱といった場合にも「矮小」という言葉が用いられます。

簡単に言えば、「矮小」は、「チビ」「ちっちゃい」「背の低い」といったものとなります。

「矮小」の使い方

「矮小」は、小さなものに対してなら、どんなことにも用いることができる言葉です。

「矮小な人」「矮小な考え」「矮小な木」「矮小なアイデア」など、目に見える形のものに対しても、考えなどに対しても用いられます。

「卑小」とは?

「卑小」とは?

「卑小」には、小さいという漢字が用いられていることから、小さいことを意味する言葉だということがわかります。

そのうえで、「卑小」には、ちっぽけで価値の低いこと、取るに足りないこと、といった意味があります。

単に小さいだけではなく、その姿はみすぼらしく、中身においても、卑しくて、心が狭いといった意味となります。

簡単に言えば、「卑小」は、「ちっぽけ」「些々たる」「せこい」「けち臭い」といったものとなります。

「卑小」の使い方

「卑小」は、良い意味で用いられず、悪い意味で用いられことが多い言葉です。

「卑小な精神」「卑小な考え」といったものは、心が狭い精神や考えを指す言葉として用いられます。

「矮小」と「卑小」の違い

「矮小」と「卑小」の違い

同じ小さいといった意味となる「矮小」「卑小」ですが、「卑小」には、卑しいという漢字が用いられ、単に小さいだけではなく、みすぼらしいといった意味が加わります。

「矮小」の場合、ポジティブにもネガティブにも用いられる言葉ですが、「卑小」は、ネガティブの意味しかなく、そういった違いもあります。

「矮小」の例文

「矮小」の例文

・『木を植えた当初は、矮小な木ばかりだと思っていましたが、あっという間に大きな木へと成長しました』
・『今回の会議では矮小なアイデアしか出ず、部長の機嫌が芳しくありません』
・『大人になり子供の頃に比べ、矮小な考えしかできなくなってしまいました』
・『君は、見た目と同じく態度まで矮小ですね』

「卑小」の例文

「卑小」の例文

・『自分の卑小さには、ほどほど嫌気がさします』
・『君の卑小な考えでは、この困難を乗り切ることなどできない』
・『貧しい家に育ったからと言って、卑小な人間になるとは限りません』
・『今回の君の嘘は、卑小な考えから出たものだと思う』

まとめ

まとめ

同じ小さいことを意味する言葉でも、それぞれが持つ意味のニュアンスが異なるため、使いう際には注意が必要です。