この記事では、「寄贈」と「贈る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「寄贈」とは?
物品を贈り与えることを「寄贈」と言います。
その送り先は、公共的な施設となり、学校や病院、駅や市役所など、多くの人が利用する場所に贈る行為を意味します。
もちろん、「寄贈」は、無償で行われます。
どれだけ高価なものを「寄贈」したとしても、対価を受け取ることはありません。
何らかの思い、例えば、その施設の役に立ててほしい。
などといった気持ちで寄付を行う行為が「寄贈」です。
そのため、「寄贈」は、「寄付」や「贈与」、「贈呈」、「進呈」、「献金」、「献上」、「プレゼント」などと言い換えることができ、対義語は、受け取ることを意味する「受贈」です。
「寄贈」の使い方
「寄贈」の場合、「寄贈する」や「寄贈したい」などといった使い方のほか、「寄贈者」、「寄贈品」、「寄贈本」などといった言葉もあります。
「贈る」とは?
感謝やお祝いなどの気持ちを込め、金品などを与える、贈り物をする行為を「贈る」と言います。
また、官位や称号などを与える行為も「贈る」と言います。
この「贈る」の場合、日常的に用いられる言葉となり、友人や家族、知り合いなどに何かプレゼントする際などにも頻?に用いられる言葉です。
単に何かを渡すだけではなく、その中には、相手に対する深い感謝の気持ちやお祝いの気持ちなど、気持ちを込めて何かを渡す際に、この「贈る」が用いられます。
そのため、「贈る」は、「差し上げる」や「プレゼントする」などと言い換えることができます。
「贈る」の使い方
相手のことを思い品物などを「贈る」際に用いられる言葉となり、「お歳暮を贈る」や「誕生日プレゼントを贈る」、「花束を贈る」などといった使い方のほか、「贈る言葉」などの言葉もあります。
「寄贈」と「贈る」の違い
同じ何かを渡すといった行為では同じ意味ですが、「寄贈」は、特別なものを意味する言葉となります。
「寄贈」の場合、贈る相手は公共的な施設となり、その施設に対し、物品を寄付する行為を「寄贈」と言います。
そのため、特定の人に対し贈られるものではありません。
一方、「贈る」の場合は、公共的な施設に何かを渡す際にも「贈る」と用いることができるほか、個人的な感情で何かを渡す際にも用いることができ、広く一般的に用いられる言葉となります。
「寄贈」の例文
・『私は母校に私の作品を寄贈したいと考えています。』
・『寄贈本のお陰で私たちのような施設でも、子供たちに多くの本に触れさせてあげることができています。』
・『今年度もたくさんの寄贈品を頂き、感謝しております。』
・『市を代表する画家から絵が市役所に寄贈され、飾られることになりました。』
「贈る」の例文
・『お世話になっている上司にお歳暮を贈る。』
・『彼氏に贈る誕生日プレゼントを買いました。』
・『定年の日、部下から花束を贈られました。』
・『卒業生に対し贈る言葉を考えています。』
まとめ
以上のように、「寄贈」は贈る行為でも公共的な施設などに対し寄付する行為を意味する、特別な場合にのみ用いられる言葉となります。