この記事では、「看病」と「看護」の違いを分かりやすく説明していきます。
「看病」とは?
病人のそばにいて世話をすることです。
この言葉が指すものは、病人に対して行われます。
出産をして身の回りのことを自分で行うのが難しい人を世話する、酔っぱらいの世話をするといったことではありません。
出産も酔っぱらいも病気ではないからです。
家族が高熱を出したとします。
体がだるくて起き上がるのがつらそうです。
病院に連れて行って薬をもらい、あとは自宅で世話をすることにしました。
具体的には、食事の準備をする、食べるときに手伝いをする、トイレに行くときに手助けをする、服の着替えを手伝うなどをしました。
普段は仕事をしているのですが、仕事は休んでそばで世話をしていました。
このような行為を「看病」といいます。
「看病」の使い方
病気の人の世話をすることを指して使用する言葉です。
身近に病気の人がいるときに使うことが多いです。
ペットに対してもこの行為が行われます。
「看護」とは?
病気の人、ケガをした人の手当てや世話をすることです。
動物に対して行われるものも指します。
手当とは、病気やケガに対して処置をすることです。
たとえば、転んですり傷を作ったときに、傷口を洗って絆創膏を貼るなどをしてあげることを指します。
世話とは面倒を見ることです。
病気の人に対してだと、食事の準備をする、着替えの手伝いをするなどがこれにあてはまります。
たとえば、猫が病気になって入院しなければならない状態になったとします。
このとき、病院の医師が点滴をしたり、薬を与えたりしてくれました。
病気の手当てをしているので、これは「看護」といいます。
「看護」の使い方
病気の人やケガをした人の手当てや世話をすることを指して使用します。
病気やケガのペットの手当てや世話をすることも指します。
また、出産は病気でもケガでもありませんが、「出産したばかりの嫁を看護する」のような使い方もいます。
職業として行われるものに対しても、この言葉が使われます。
「看病」と「看護」の違い
病気の人の世話をするという意味が同じです。
「看病」は病気の人の世話だけを指しますが、「看護」はケガをした人や、出産など病気やケガでもない人に対しての世話や手当ても意味します。
「看護」の方が幅広い事柄に使用されます。
また、「看護」は職業として行うものも指します。
「看病」の例文
・『看病に疲れる』
・『病気の父を看病する』
・『猫風邪にかかったペットを看病する』
・『看病の甲斐があった』
「看護」の例文
・『献身的に看護してくれた』
・『手厚い看護をしてくれた』
・『看護のおかげで元気になった』
・『看護をされている』
まとめ
病気の人の世話をするという意味が同じで、この意味では同じように使うことができます。
「看護」はケガをした人の手当てをする意味も含まれており、この点が「看病」とは異なります。