この記事では、「気がかり」と「心配」の違いを分かりやすく説明していきます。
「気がかり」とは?
「気がかり」とは、今後、どのようになるのか不安で仕方がないことを意味する言葉です。
これからのことについて、何か気になることがあり、そのことが頭から離れず気になって仕方のない様子を「気がかり」と言います。
そして、その内容は悪いことを示す場合が多く、何か悪いことが起こらないかと不安で仕方がない様子を表します。
「気がかり」には、「危惧」や「心配事」、「懸念」、「不安材料」、「患い」、「憂虞」などといった類語があります。
「気がかり」の使い方
「気がかり」は、何が「気がかり」なのか。
誰が「気がかり」なのか。
といった使い方が主な使い方となります。
例えば、「空模様が気がかり」や「安否が気がかり」。
「娘のことが気がかり」や「両親のことが気がかり」などです。
「心配」とは?
「心配」とは、物事の先行きなどを気にして、心を悩ますことを意味する言葉です。
また、「心配」には、気にかけて面倒を見る、世話をする、といった意味もあります。
「心配」の場合、なぜ、「心配」するのかといった原因は、ある程度わかっている状態です。
そのうえで、気になって仕方がない様子が「心配」となります。
「心配」には、「不安がる」や「神経質」、「頭痛の種」、「憂わしげ」、「悩ましい」、「思い悩む」などといった類語があります。
「心配」の使い方
「心配」は、「心配する」や「心配した」、「心配を掛ける」、「心配事」や「心配の種」、「心配性」などといった使い方となります。
「気がかり」と「心配」の違い
「気がかり」には、今後、どうなるかと考えるといった意味があり、多くの場合、悪い結果を予測し不安に思う行為を意味します。
一方、「心配」は、今後、どうなるのかと気にして悩むことを意味し、この場合、「心配」に思う原因は、ある程度、わかっている状態となります。
どちらも、今後のことを気にしている状態ですが、「気がかり」は、「関心」とも言い換えることができ、今後のことを気に掛ける、結果を気に掛けるといった意味となります。
それに対し、「心配」は、「気遣い」と言い換えることができ、結果がどうなるのか気にして悩むことを意味する言葉となります。
「気がかり」の例文
・『年老いた両親が田舎で暮らしていることが、気がかりで仕方ありません。』
・『大学進学のため上京した娘のことが、気がかりです。』
・『最近、私が気がかりに思うことは、老後の自分たちの生活です。』
・『海外に一人旅に行った息子から連絡がなく、安否が気がかりです。』
「心配」の例文
・『私の心配の種は、就職もせずにフラフラしている息子のことです。』
・『心配のあまり、ついつい、子供には口うるさくしてしまいます。』
・『老後の生活費のことが心配でたまらない。』
・『大丈夫です。もう、心配しないでください。』
まとめ
以上が、「気がかり」と「心配」の違いです。
同じようで少し異なった意味を持つ2つの言葉。
そのため、適切な使い分けが大切です。