この記事では、「最澄」と「空海」の違いを分かりやすく説明していきます。
「最澄」とは?
「最澄」とは、平安時代の僧侶で、同時代に中国で仏教を学んだ後、日本で比叡山に延暦寺の建立と共に「天台宗」の開祖となった人物です。
この延暦寺は後年、安土・桃山時代に織田信長によって焼き払われることになりますが、江戸時代になって三代将軍の徳川家光によって再建されました。
その後にも再び一部が出火する騒ぎがありましたが、現在では世界遺産に登録されています。
この天台宗は、世界での仏教の大きな3つの区分の中の「大乗仏教」になり、後に紹介する「真言宗」と共に、現在の日本における仏教の基礎となっています。
「空海」とは?
「空海」も、平安時代の僧侶です。
先の「最澄」より少し遅く生まれていますが、同様に中国にて仏教を学び、日本で「真言宗」の開祖となったのは、「最澄」のそれよりも先だと言われています。
この「最澄」や「空海」が開いた2つの宗派以降、日本で新しい宗派が興されるは400年も後のことで、これらは平安時代のことだった為、平安仏教と区分されることがあります。
また、「空海」は「弘法大師」として、書の達人だったことでも有名です。
「弘法も筆の誤り」といった今でもよく使われることわざは、この「空海」からきています。
「最澄」と「空海」の違い
「最澄」と「空海」の違いを、分かりやすく解説します。
「最澄」は、仏教の「天台宗」の開祖であり、「空海」は、「真言宗」の方の開祖です。
これらの宗派は、ほぼ同時期に日本にもたらされ、共に大乗仏教という区分になります。
それから約400年後の鎌倉時代に、「日蓮」が「天台宗」が元となっている「日蓮宗」を興すことになりますが、それまでの日本の仏教と言えば、先の2つの宗派のみでした。
尚、現在日本で宗教法人として認められている仏教には、これらも合わせた13の宗派が存在します。
まとめ
「最澄」と「空海」は、それぞれこのような人物です。
「空海」が「弘法大師」だということは有名ですが、現在でも存在する仏教の「真言宗」の開祖でもあります。