この記事では、「御幣」と「紙垂」の違いを分かりやすく説明していきます。
伝統的な言葉を、正しく覚えておきましょう。
「御幣」とは?
御幣(ごへい)とは、神様にそなえる捧げ物のこと。
白い半紙を、階段のように斜めに織った和紙がついています。
ひらひらと風に舞うようなデザインをしていて、神社の神主さんがお祓いの時につかいます。
また地域によっては、神棚や台所、お手洗いにかざって家内安全を願います。
御幣を作るときは和紙を用意して、長方形の飾りができるように折っていきます。
形ができたら最後にクスノキや竹など木の串で留めて、できあがりです。
御幣には、災いを清めて新しい年神様をお迎えするという、うれしい意味があります。
そのため年末になると古い御幣を片づけて、あたらしい御幣に取りかえます。
良いオーラのある御幣を飾ると、家中の空気が美しく清められます。
すっきりした心持ちで、新しい年を迎えられるのが「御幣」です。
「紙垂」とは?
紙垂(しで)とは、玉串に付けるゆらゆらと揺れる紙飾りのこと。
「しめ縄」の先に付いている白い紙です。
穢れのない白い半紙で折られることから、神様を迎え入れるときに使われています。
もともと紙垂は岩の中に隠れてしまった、天照大神を外におびき寄せるために使われたもの。
その名残から現在も、神様にご縁のあるアイテムとして親しまれています。
紙垂は半紙に切り込みを入れて、順繰りに折ってつくっていきます。
最終的には、4つの長方形があらわれることから「四手」とも呼ばれています。
雷のイナズマに似ていることから、厄を追い払うご利益が期待できます。
「御幣」と「紙垂」の違い
どちらも正月飾りに使われるものです。
「御幣」と「紙垂」の違いを、分かりやすく解説します。
・串があるのが「御幣」
「御幣」と「紙垂」はどちらも、年末に準備したいアイテムです。
御幣は木製の串と、紙垂がセットになったもの。
最近では串がスタンドのようになった、飾りやすいタイプも登場しています。
一方で紙垂は、半紙で折られた短冊のようなもの。
ひらひらとした「紙の部分」をあらわしています。
そのままで飾ることは少なく、多くはしめ縄に括りつけて飾ります。
どちらも悪除けしてくれる神具なので、年末が近づくと新しいものと取り換えます。
木の串が刺さっているものが「御幣」。
七夕飾りのような、稲妻マークの紙飾りが「紙垂」です。
家族みんなの幸せを願った、とても縁起のいいものです。
まとめ
「御幣」と「紙垂」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも年末に新しく新調しておきたい、お飾りのひとつです。
御幣は木で紙垂をくくった、神様への捧げ物のこと。
神棚や台所などの水回りに飾る、厄除けのお守りになります。
そして紙垂はゆらゆらと揺れる4つの長方形がついた紙飾りのこと。
しめ縄に付ける、短冊です。
いずれも家内安全や無病息災を願って、飾るものです。