「誤謬」と「錯誤」の違いとは?分かりやすく解釈

「誤謬」と「錯誤」の違い言葉・カタカナ語・言語

何かを行うときの方法として「試行錯誤」というものがあります。

とりあえず試して見て、間違っていたらまたやり直すという方式なので、うまく行けば簡単に結果が得られますが、場合によっては正解にたどり着くのに時間がかかる可能性もあり、試行の結果元に戻れなくなることもあるので、ある意味では諸刃の剣とも言えます。

それでは、この「錯誤」という言葉はどういう意味でしょうか。

また、「誤謬」との違いはどこにあるのでしょうか。

この記事では、「誤謬」「錯誤」の違いを分かりやすく説明していきます。

「誤謬」とは?

「誤謬」とは?

「誤謬」とは、「ごびゅう」と読み、「間違っている」という意味を持つ言葉です。

これは「誤」「謬」も、ともに 「誤り」とか「間違い」という意味の文字であることから、い「間違い」を強調した表現になっています。

これを「ごびょう」と読むこともありますが、これは読み間違いによる誤用で、それこそ「誤謬」と言えます。

論理学における専門用語として使用される場合には、「何かの論証の過程に明らかな論理的な間違いを含んでいる」ことを意味します。

英語では、一般敵意は「mistake」「fault」ですが、論理学での専門用語は「fallacy」です。

「錯誤」とは?

「錯誤」とは?

「錯誤」とは、「さくご」と読み、「間違っている」ことを表す言葉です。

「錯」という文字に「入り混じって間違う」という意味があるので、合わせると「何かを何かと間違える」というニュアンスが含まれる場合もあります。

特に、「試行錯誤」や、「時代錯誤」という熟語でよく使われます。

法律の解釈で専門用語として使われる場合には「意思の表示と内面での認識が一致しないこと」を表す言葉です。

英語では「error」が近いでしょう。

「誤謬」と「錯誤」の違い

「誤謬」と「錯誤」の違い

「誤謬」「錯誤」の違いを、分かりやすく解説します。

この2つの言葉は、ともに「間違い」という意味を持つという部分では同じです。

しかし、ニュアンスはかなり違います。

「誤謬」には、「論理的な間違い」というニュアンスが強いのに対して、「錯誤」は、「認識における間違い」というニュアンスが強い言葉です。

これは専門用語としての使用法にも現れていて、「誤謬」が主に論理学における間違いを示す用語であるのに対して、「錯誤」は法律上の犯罪認識の違いに関する専門用語として使われます。

「誤謬」の例文

「誤謬」の例文

「誤謬」の例文は以下のようになります。

・『論述上の誤謬を意図して行う場合は詭弁として扱われます』
・『論理の誤謬を指摘することは正解にたどり着くために必要なことです』

「錯誤」の例文

「錯誤」の例文

「錯誤」の例文は以下のようになります。

・『時代錯誤な着物を着て歩き回るのはやめたほうが良いでしょう』
・『試行錯誤によって簡単に正解を導き出す事ができました』

まとめ

まとめ

この記事では、「誤謬」「錯誤」の違いを、解説してきました。

序文で述べてように、「試行錯誤」はすぐに始められて、最善の方法になりえるものです。

この考え方は、スピードがキモになるIT業界においては有効なことも多く、現在においても多くの現場で行われているアジャイル開発技法も、元を正せば「試行錯誤」からきているのは明白です。