物事を見る時には、どういう位置からどのように見るかということが重要です。
例えば、三角錐の形の立体物があるとすると、見る視点によって三角形にもみえますが、円にも見えます。
さらにその大きさも変わってきます。
それでは、この「視点」とはどういう意味でしょうか。
また、同じような意味の「視座」との違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「視座」と「視点」の違いを分かりやすく説明していきます。
「視座」とは?
「視座」とは、文字通り「視るの位置」のことです。
「座」という文字に「座る位置」という意味もあるので、「視点の高さ」ということもできます。
言葉としてはあまり使用頻度は高くはありませんが、使用される場合には、実際の視点の位置というよりは、考え方としての意味を持つことが多い言葉です。
主に「視座が高い」ことによって見える範囲が広くなるので、結果的にその方が良いというのが前提になります。
に英語では、単に「view」か概念的な意味としては「perspective」が近いでしょう。
「視点」とは?
「視点」とは、文字通り「視る点」のことを示す言葉です。
「点」という文字が含まれているので、面ではなく点としての位置を表します。
ややこしいのですが、「何かを見る元の点」という意味と、「何かを見る先の点」という正反対の位置の両方を示す言葉です。
「物の見方」というような実体が無い場合にも使われます。
英語では実体がある場合もない場合も「viewpoint」が近いでしょう。
「視座」と「視点」の違い
「視座」と「視点」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、「何かをどう見るか」という意味においては同じです。
しかし、大きく違うのはその位置です。
すなわち、「視点」が見る位置の「点」であるのに対して、「視座」は「高さ」であるという違いです。
言い方を変えれば「視点」の高さが「視座」であるとも言えます。
高さが変われば、当然見える範囲も変わるので、それによって見るものも違うということになります。
「視座」の例文
「視座」の例文は以下のようになります。
・『視座を高く保つためには、それなりの努力が必要です』
・『視座が高くなれば、視野も広がり、見える範囲も広くなります』
「視点」の例文
「視点」の例文は以下のようになります。
・『物事を見る視点は人によって違います』
・『ビデオカメラで撮影している時の視点は画面の真ん中にあります』
まとめ
この記事では、「視座」と「視点」の違いを、解説してきました。
序文でも説明したように、視点や視座によって、同じものでも違って見えます。
それは、実体のあるものだけではなく、人間の性格や、歴史や、その他概念的なものに対しても言えることです。
最近よく言われるダイバーシティ(多様性)に関しても、重要なのは一つの視点に偏らないということです。
それを忘れなければ何事においても答えを間違えることはないでしょう。