この記事では、「瀬戸際」と「水際」の違いを分かりやすく説明していきます。
「瀬戸際」とは?
「瀬戸際」には2つの意味があります。
ひとつは、狭い海峡と外海の区切りとなるところです。
海峡とは、陸に挟まれている幅の狭くなっている、2つの海域をつなぐ水路のことです。
外海は、周囲を陸地に囲まれていない海、陸地から離れた海のことを指します。
「瀬戸際」のもう一つの意味は、勝ち負け、成功不成功などの分かれ目です。
プロ野球選手のことで説明をします。
ある投手はこれまでプロとして活躍をしていたのですが、ケガをしてしまい野球を続けられるかわからない状態になってしまいました。
手術をして何とか野球ができそうな状態にはなったものの、投げるときにやや違和感があります。
絶対に無理だというほどではないけれど、絶対に大丈夫だというほどでもありません。
選手として続けられるか、続けられないかの分かれ目です。
どちらになるかはっきりとしない境目のことを意味します。
「瀬戸際」の使い方
2つの意味がありますが、勝ち負け、成功不成功などの分かれ目の意味で使われることが多いです。
勝負や仕事に関係することなどで使われています。
「水際」とは?
「みぎわ」「すいさい」「みずぎわ」などの読み方がありますが、ここでは「みずぎわ」と読んだときのことで解説をします。
「水際」には4つの意味があります。
1つめは、水面が陸と接するところです。
完全に水の中には入っていない、完全に陸にあがってはいない、境目のところを指します。
2つめは、水のあるところから陸にあがる直前です。
まだ船や水の中にいる状態で、もうすぐ陸にあがるという時をいいます。
陸からまだまだ遠いところにいたり、陸に完全にあがってしまったりしたことではありません。
また、国外から国内に入る直線も意味します。
3つめは物が水の表面に接するところです。
ちょうど触れているところを指し、水の中に入ってしまっている部分ではありません。
4つめは、生け花で花材が水の表面に接するところです。
「水際」の使い方
水と物や陸などが接する部分を指して使用をします。
「水際対策」という使い方をすると、病原菌や害虫などが国内に入らないようにすることという意味になります。
「瀬戸際」と「水際」の違い
水に関連する言葉である点が似ていますが、2つの言葉の意味は異なります。
「瀬戸際」は海峡と外海の分かれ目となるところです。
「水際」は水面と陸や物などの分かれ目となるところです。
また、物事の分かれ目の意味も似ていますが、「瀬戸際」は勝敗などの分かれ目のこと、「水際」は国などに入るか入らないかというところを意味します。
「瀬戸際」の例文
・『選手として続けられるかの瀬戸際』
・『勝敗の瀬戸際』
・『事業存続の瀬戸際』
・『瀬戸際を潜り抜ける』
「水際」の例文
・『水際で食い止める』
・『水際作戦』
・『水際に生育する植物』
・『水際で阻止する』
まとめ
水に関連することと、分かれ目に関係する言葉である点が似ていますが、2つの言葉の意味は異なります。