この記事では、「監査」と「往査」の違いを分かりやすく説明していきます。
「監査」とは?
人や機関が守るべき義務を守っているかを監視し、適不適などを調べることです。
この行為は、その機関に所属する人とは別の人が行う場合と、内部の人が行う場合とがあります。
不正が行われていないかなどを調べるものなので、内部の人が行っては不正を隠されてしまう可能性があります。
そのため、外部の人が行う場合があるのです。
この行為が行われるのは、主に会計と業務についてです。
会計についてだと、決済書などに記載されている内容を確認し、適切に処理が行われているかなどを確かめます。
伝票、売掛金、買掛金、貸借対照表など、いくつものものを調べます。
業務についての場合は、企業の規程に従って仕入れや販売などがされているかを確認します。
その際に、議案書、予算に関係する書類などを閲覧します。
「監査」の使い方
人や機関などが守るべき事柄を守っているかを確認して、調べることを指して使用する言葉です。
「往査」とは?
ある人が実際にその場所に行って、守るべき事柄が守られているかを確かめて、適不適などを調べることです。
この行為は、監査人と呼ばれる人によって行われます。
実際に事務所などに行って調べます。
何を調べるかというと、売掛金や買掛金の残高、伝票、取引金などです。
この行為は詳しく行われます。
見せたくないからと伝票などを隠すことはしてはいけません。
この行為をすることで、企業の信頼性が高まることが期待できます。
内部のことが不透明だと、不正を行っているのではないかと疑われてしまいます。
第三者に調べてもらえば、不正がないことを証明できます。
また、知らない間に内部のものが不正を行っていないか、といったことを調べることにもなります。
「往査」の使い方
ある人がその場所に行って、守るべき事柄が守られているかを確認して、適不適などを調べることを指し使用します。
監査人と呼ばれる人が、実際にその場所に行って行う場合をいいます。
内部のものが行うものではありません。
「監査」と「往査」の違い
守るべき事柄が守られているかを確認して、適不適などを調べるという意味が似ていますが、同じことではありません。
前者は内部のものによって行われることがありますが、後者は第三者によって行われます。
実際に事務所などにその人が来て、この行為を実施します。
2つの言葉が指すものは、調べる事柄は似ています。
「監査」の例文
・『監査業務を行っている』
・『監査を拒否する』
・『監査をする必要がある』
・『監査を強化する』
「往査」の例文
・『往査を仕事にしている』
・『往査のために1日中動き回る』
・『往査をしに行く』
・『往査を受ける』
まとめ
守るべき義務をしっかりと守っているかを確認して、それが適切なのかなどを調べるという意味が似ていますが、誰が行うのかという点に違いがあります。