「寄席」と「落語会」の違いとは?分かりやすく解釈

「寄席」と「落語会」の違い専門用語・業界用語

落語が聞ける場所として「寄席」「落語会」があります。

このふたつは具体的にどのような違いで区別されているのでしょうか。

今回は、「寄席」「落語会」の違いについて解説します。

「寄席」とは?

「寄席」とは?

「寄席」とは、「落語や漫才などの演芸園芸を観客に披露する興行を定期的に行う常設施設」を指す言葉です。

一般的に「寄席」というと落語のイメージがありますが披露される演芸は落語だけではありません。

漫才や手品など俗に色物と呼ばれる芸事のほか浪曲や義太夫なども披露されます。

「寄席」「演芸用の常設施設」を意味する言葉です。

建物を構えて演芸や芸能の公演が定期的に行われるのが「寄席」であり東京には「鈴本演芸場」「浅草演芸ホール」「新宿末廣亭」「池袋演芸場」の4つで定期的に落語が披露されています。

その他にも小さなスペースや落語以外の演芸をメインとするものも含めると東京には大小合わせて約30の「寄席」が存在します。

関西では「寄席」と言うと漫才メインの劇場を指す場合が多く長らく落語を主体とする常設海上が存在しませんでしたが2006年の「天満天神繁昌亭」が誕生市大阪落語の本拠地としてにぎわっています。

「寄席」の使い方

・『寄席に落語を聞きに行く』
・『正月は寄席のかきいれどきだ』
・『入場券を購入すれば一日中楽しめるのが寄席の魅力である』
・『寄席の楽屋は個室ではなく大部屋だ』

「落語会」とは?

「落語会」とは?

「落語会」とは、「落語を鑑賞するために開催される集まり」を意味する言葉です。

「公民館やライブハウスなどの会場を利用して行われる落語の披露会」を指して「落語会」と表現します。

一般的には「落語のために用意された常設会場以外で行われる落語の鑑賞会」「落語会」と呼んでいます。

「落語会」のメインは落語であり落語家を招いて披露される落語を目当てにする客に対してチケットが販売されます。

収益目当てで行われることもありますが小規模なものは落語好き達が落語を聞く目的で開催されることが多く、チケット料金も赤字が出ない程度の安い金額に設定され楽しみのための催し物として行われます。

通常の「落語会」は数人の落語家が参加してそれぞれ落語を披露しますが人数を絞って行われることもあります。

一人の落語家のみで行われる「落語会」「独演会」といい音楽でいうところのソロコンサートに当たります。

その人目当てでチケットが完売するくらい集客力のある人気落語家でなければ独演会はできません。

その他にも師匠と弟子や兄弟弟子などのふたりで行われるものを「二人会」「三人会」、一文の落語家が出演するものを「一門会」などの名称で呼ばれます。

「落語会」には定期的に開催されるものもあれば不定期開催もあります。

規模や内容についても決まりはなくゲストとして漫才師やコントグループなど落語家以外が参加してもメインが落語であれば「落語会」です。

「落語会」の使い方

・『公民館で落語会が開催された』
・『機能の落語会で聞いた明烏が忘れられない』
・『落語会は2時間の予定だ』
・『落語会のポスターを掲示板に貼る』

「寄席」と「落語会」の違い

「寄席」と「落語会」の違い

「寄席」「落語会」の違いは「専用の常設施設」です。

「寄席」は落語を始めとした演芸や芸能を披露するための専用施設で建物を構え一年を通じて興行が行われる常設施設を指します。

「落語会」は落語の披露を目的とした集まりを指し常設会場以外で行われるものも含みます。

演芸専用の常設施設が「寄席」、落語のために開催されるイベントが「落語会」という違いで区別されます。

まとめ

まとめ

「寄席」「落語会」は会場で区別されますが披露される演目や料金などにも違いが見られます。

芸の優劣には違いがないので見たい演目が楽しめる方に出かけましょう。