この記事では、「若鶏」【わかどり】と「親鳥」【おやどり】の意味や例文、違いを分かりやすく説明していきます。
「若鶏」とは?
市販で売られている鶏肉は「若鶏」であり、生後3ヶ月以内というかなり若い鶏になります。
肉は柔らかく、旨みがギュッとつまっているので、から揚げやソテーに適しており、火を通しても硬くなりにくいのでいつまでもジューシーで美味しく食べられます。
安いのに肉質が良く、弾力も楽しめるところが消費者に喜ばれています。
日本では薬剤などは使わず、餌も添加物を与えないなど徹底した飼育と衛生的にも管理されているので安心して食べられますし、たんぱく質やビタミンも含まれているため栄養の面でも「若鶏」が選ばれている理由です。
肉は日本人好みに品種改良され、鶏肉本来の味と風味が楽しめるようになっています。
「親鳥」とは?
若鶏が成長して年齢を重ねたものを「親鳥」と言い、ほとんどの個体は卵を産んだ鶏になります。
成長するまで餌を与えて、世話するための人件費がかかるのでコストがかかりやすく、あまり売れないので採算が合わないと養鶏場でもあまり飼育されない傾向があります。
そのため貴重価値が高く、価格が高い傾向にあります。
年間で約280個もの卵を産む「親鳥」は約750日も生きている鶏になり、主に卵を産むために飼育されています。
肉質はかたく、ジューシーさが少ない特徴をあえて好む人が購入しています。
「若鶏」と「親鳥」の違い
「若鶏」と「親鳥」の違いを、分かりやすく解説します。
日本では、ほとんどの販売所では「若鶏」を扱っており、ジューシーで肉厚なのが人気です。
一方の「親鳥」は成長するにつれ肉の旨みが増幅しますが、日本人は柔らかい肉を好むため、どうしても「若鶏」の方が人気あるため「親鳥」はあまり出回っていません。
肉の専門店では取り扱う所がありますが、一般的なスーパーでは販売する機会は減っているという違いがあります。
「若鶏」の例文
・『脂肪は少なくて肉厚な若鶏は焼き鳥や蒸し焼きにも適している』
・『肉の風味を活かせるように植物性主体の安全・安心な飼料を与えるところがある』
肉厚なのに脂肪が少ない「若鶏」は脂っこくないので食べやすく、さまざまな料理に合います。
そんな鶏肉を生み出すため粗悪な油脂や肉骨粉など使わない餌を与えたり、鶏が運動できるような環境を整備する養鶏所もあります。
「親鳥」の例文
・『中国地方では親鳥のことをかしわと言う』
・『なつかしい味を好む年配の人に親鳥を好む人が多い』
九州地方でもかしわを「親鳥」と言って楽しむ人が多く、噛むほど旨みが出てきます。
一昔前までは市場に親鳥も安く販売されていたため、年配者にはそのコクを求めて、専門店で購入して楽しむ人もいるわけです。
まとめ
どちらも鶏に関する言葉であり、生後80日前後で市場に出されるのが「若鶏」であり、その旨みと肉の柔らかさを楽しむため購入しています。
「親鳥」は生後2年以上で卵をたくさん産んだ個体であり、独特な癖や弾力を楽しみたい人におすすめの肉であると覚えておくといいでしょう。