この記事では、「収まる」と「治まる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「収まる」とは?
「収まる」じゃ「おさまる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「限られた範囲の中にきちんと入る」という意味で、定められた範囲内で入り切ることです。
2つ目は「受け入れた側がそれでよしとする」という意味で、受け入れ側が可能な状態になり問題が解決することです。
3つ目は「然るべき場所に落ち着く」という意味で、あって当然な場所に置かれて安定している様子のことです。
4つ目は「ある地位や環境などにあって満足する」という意味で、その状況で居心地が良いと思う様子のことです。
5つ目は「現れていたものが薄らいだり消えたりする」という意味で、それまであったものがなくなることです。
上記に共通するのは「最も良い状態に落ち着く」という意味です。
「収まる」の使い方
「収まる」は「限られた範囲の中にきちんと入る」「受け入れた側がそれでよしとする」「然るべき場所に落ち着く」「ある地位や環境などにあって満足する」「現れていたものが薄らいだり消えたりする」という意味で使われます。
動詞として「収まる・収まった」と使われたり、副詞として「早く収まって欲しい」などと使われたり、名詞として「収まりが悪い」などと使われます。
基本的に、ものごとが最もふさわしい状態に落ち着く様子に使われる言葉です。
「治まる」とは?
「治まる」は「おさまる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「乱れた状態にあったものがしずまって穏やかになる」という意味で、不安定な状態のものが落ち着きを取り戻すことです。
2つ目は「政治が浸透して秩序が行き渡ること」という意味で、国としてうまく機能する様になることです。
3つ目は「病気やケガの痛みや症状がしずまる」という意味で、様々な体調不良が和らいだりなくなったりすることです。
上記に共通するのは「乱れた状態が鎮まる」という意味です。
「治まる」の使い方
「治まる」は「乱れた状態にあったものが鎮まって穏やかになる」「政治が浸透して秩序が行き渡ること」「病気やケガの痛みや症状がしずまる」という意味で使われます。
動詞として「治まる・納まった」と使われたり、副詞として「治まって安心する」などと使われます。
基本的に、乱れた状態がしずまり、穏やかになる様子に使われる言葉です。
「収まる」と「治まる」の違い
「収まる」は「ものごとが最もふさわしい状態に落ち着く様子」という意味です。
「治まる」は「乱れた状態がしずまり、穏やかになる様子」という意味です。
「収まる」の例文
・『今年度の人件費が予算の範囲に収まる』
・『あのカップルは元のさやに収まった』
・『彼は紆余曲折を経て社長の座に収まった』
・『ほっと安心して冷汗が収まる』
「治まる」の例文
・『長い間続いていた内乱がやっと治まる』
・『国王が代替わりして国が治まる』
・『1ヵ月間悩まされていた腰痛が治まる』
・『整体院に通ったらあらゆる不調が治まる』
まとめ
今回は「収まる」と「治まる」について紹介しました。
「収まる」「然るべき状態に落ち着く」、「治まる」は「乱れた状態がしずまる」と覚えておきましょう。