この記事では、「修める」と「納める」の違いを分かりやすく説明していきます。
「修める」とは?
「修める」は「おさめる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「行いや人格が乱れない様に正す」という意味で、心がけや行動をきちんとすることです。
2つ目は「学問や技芸などを学んで身に付ける」という意味で、ある課程に従い学問や技芸などを学んで身に付けることです。
3つ目は「破損した部分を補ったり、繕ったりして整えること」という意味で、壊れたところを修繕して使える状態にすることです。
上記に共通するのは「状態を調える」という意味です。
「修める」の使い方
「修める」は「行いや人格が乱れない様に正す」「学問や技芸などを学んで身に付ける」「破損した部分を補ったり、繕ったりして整えること」という意味で使われます。
動詞として「修める・修めた」と使われたり、副詞として「修めて身に付ける」などと使われます。
基本的に、自分の品性や言動を整えることや、学問や技芸を学んで身に付けることに使われる言葉です。
「納める」とは?
「納める」は「おさめる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「渡すべき金品を受け取る側へ手渡す」という意味で、支払うべき義務がある金品を受け取る側へ支払うことです。
2つ目は「物品や金銭などを受け取って自分のものにする」という意味で、支払われた金品を受領して自分側の所有とすることです。
3つ目は「相手の意見や忠告などを受け入れる」という意味で、相手が良かれと思って言ってくれていることに耳を傾けることです。
4つ目は「ものごとにけじめを付ける」という意味で、ある時点を区切りとしてそこで終わらせることです。
上記に共通するのは「受け入れて終わる」という意味です。
「納める」の使い方
「納める」は「渡すべき金品を受け取る側へ手渡す」「物品や金銭などを受け取って自分のものにする」「相手の意見や忠告などを受け入れる」「ものごとにけじめを付ける」という意味で使われます。
動詞として「納める・納めた」と使われたり、副詞として「納めていただく」などと使われたり、名詞として「仕事納め」などと使われます。
基本的に、金品を手渡すこと・受け入れることや、けじめを付けて終わらせることに使われる言葉です。
「修める」と「納める」の違い
「修める」は「自分の品性や言動を整えること」「学問や技芸を学んで身に付けること」という意味です。
「納める」は「金品を手渡すこと・受け入れること」「けじめを付けて終わらせること」という意味です。
「修める」の例文
・『人にものごとを教える立場として恥ずかしくない様に身を修める』
・『介護職員初任者研修の課程を修める』
・『彼女は短期間で中国語を修めた』
・『大学では経済学を修めた』
「納める」の例文
・『大学の入学金と授業料を納める』
・『注文された商品を納める』
・『本日で今年の業務を全て納める』
・『初詣の際に神社へ去年のお札を納める』
まとめ
今回は「修める」と「納める」について紹介しました。
「修める」は「自分を整えること」、「納める」は「けじめをつけること」と覚えておきましょう。