この記事では、「錯乱」と「混乱」の違いを分かりやすく説明していきます。
「錯乱」とは?
いろいろな感情や思いが入り混じって混乱し、秩序がなくなることです。
感情や思いがごちゃごちゃになることを意味します。
感情や思いを意味する言葉で、物質のことではありません。
子どもがおもちゃを広げて、部屋がごちゃごちゃになって入り乱れているさまではないです。
妻を怒らせて家を追い出された夫のことで説明をします。
この家では妻が力を持っています。
夫が妻を怒らせてしまったため「出ていけ」と言われて、家を追い出されました。
突然家を追い出されたので心の準備ができていないし、どこかに行くための準備も十分にできていません。
どうして自分は妻を怒らせてしまったのだろう、これからどこに行こう、どうやって謝ろうなど、いろいろな思いが入り混じっており、感情の整理がつかなくなってしまいました。
このときのごちゃごちゃした感情や思いを意味する言葉です。
「錯乱」の使い方
人間の感情や思いに使用する言葉です。
整理がついていなくて、ごちゃごちゃしていることに使います。
「混乱」とは?
秩序が保たれていたものが、何らかの理由で秩序が整っていない状態になること。
物事の整理がつかなくて入り混じっていることです。
感情や物など、さまざまなことを意味しています。
大きな交差点で事故がありました。
車同士が衝突をし、道の中央に停まっています。
そのため、他の車が通ることができません。
交通渋滞になってしまい、早く車をどけろと罵声を浴びせる人もいます。
また、何があったのかと見に来る通行人もいます。
車や人がたくさん集まってしまい、怒鳴り声もあり、秩序が失われた状態です。
さまざまなものが入り混じって、整理がつかない状態になってしまいました。
この道の状態が「混乱」が意味するものです。
今度は頭の中のことで説明をします。
コピーをとって、連絡をして、お茶を淹れて、これをポストに投函してきなど、一度にたくさんのことを言われたとします。
一度に多くのことがやってきたので、頭の中を整理できません。
このときの頭の中は「混乱」しているといえます。
「混乱」の使い方
人間の感情や物事など、さまざまな事柄に使用されます。
いろいろなものが混ざり合って整理がつかない状態をいいます。
「錯乱」と「混乱」の違い
いろいろなものが混ざっているという意味が似ていますが、「錯乱」は感情や思いについて、「混乱」は感情や思いだけでなく、物事など広いことについて使う点が異なります。
「錯乱」の例文
・『錯乱していたと思われる』
・『錯乱状態』
・『思いが錯乱する』
「混乱」の例文
・『混乱している』
・『混乱しないように配慮する』
・『混乱に陥っている』
まとめ
いろいろなものが混ざっているという意味が似ている2つの言葉ですが、一方は感情や思いに、もう一方はそれ以外の事柄にも使用する点が異なります。