この記事では、「適切」と「適当」の違いを分かりやすく説明していきます。
「適切」とは?
「適切」は「てきせつ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「目的や状況にぴったりと当てはまること」という意味で、そこにあるもの、または用意したものが、元となる物の必要とする内容に正しく合っている様子のことです。
2つ目は「その場の雰囲気やものごとにふさわしいこと」という意味で、その場の雰囲気を損なわず、人が不快にならない様子のことです。
上記に共通するのは「正しく見合っている」という意味です。
「適」は「なかう」とも読み「ぴったり当てまる」という意味、「切」は「きる」とも読み「ぴったり合う」という意味、適切で「ぴったり当てはまること」になります。
「適切」の使い方
「適切」は「目的や状況にぴったりと当てはまること」「その場の雰囲気やものごとにふさわしいこと」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「適切だ・である」と使われたり、形容詞として「適切な表現」などと使われたり、副詞として「適切に処理する」などと使われます。
基本的に、ある目的や状況にぴったりと当てはまり、違和感のない様子に使われる言葉です。
「適当」とは?
「適当」は「てきとう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ある条件・目的・要求などにうまく当てはまること」という意味で、ある事柄への対応として理にかなっていることです。
2つ目は「ものごとの度合いが程よいこと」という意味で、数量などが丁度良い状態のことです。
3つ目は「やり方がいい加減であること」という意味で、手を抜いたり怠けたりしている様子のことです。
4つ目は「自分で良いと思う程度に合わせて自由にできること」という意味で、自分の都合のいい様にできることです。
上記に共通するのは「上手く合わせる」という意味です。
「適当」の使い方
「適当」は名詞・形容動詞として「適当だ・である」と使われたり、形容詞として「適当な仕事」などと使われたり、副詞として「適当に返事する」などと使われたりします。
基本的に、ある目的や条件にうまく当てはまることや、「上手く合わせる」という意味が転じて、いい加減にすることや自分の判断で自由にすることにも使われる言葉です。
「適切」と「適当」の違い
「適切」は「ある目的や状況にぴったりと当てはまり、違和感のない様子」という意味です。
「適当」は「ある目的や条件にうまく当てはまること」「いい加減にすることや自分の判断で自由にすること」という意味です。
「適切」の例文
・『その場の状況に合わせて適切に判断する』
・『差別発言にならない様に適切な表現を心がける』
・『医師の適切な応急処置のお陰で一命を取りとめた』
・『トラブルになった時に上司が適切に指示する』
「適当」の例文
・『プロジェクトを成功させる為に適当な人材を選ぶ』
・『仕事を過不足なく適当に配分する』
・『面倒な客を適当にあしらう』
・『ケーキを10個適当に詰め合わせて下さい』
まとめ
今回は「適切」と「適当」について紹介しました。
「適切」は「ぴったり当てはまる」、「適当」は「うまく当てはまる」「いい加減にする」と覚えておきましょう。