「従事」と「担当」の違いとは?分かりやすく解釈

「従事」と「担当」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「従事」「担当」の違いを分かりやすく説明していきます。

「従事」とは?

「従事」とは?

ある一つの仕事にだけ関係することです。

ここでいう仕事とは、生計を維持するために行うものを指しています。

農家のことで説明をします。

農家といっても、野菜を栽培する、家畜を飼育するなど農業だけを行っている人もいれば、1週間のうち何日かは会社勤めをし、その他の日は農業をしているといった人もいます。

「従事」といった場合は前者のことを指しています。

農業なら農業だけを行うことをいいます。

この言葉が指す仕事は農業のことだけでなく、医療、物流、執筆、清掃などさまざまなものを指しています。

医療を行っている人なら医療のことだけに関係する、清掃をしている人なら清掃のことだけに関係するといったことです。

清掃の仕事をしながらコンビニでアルバイトをするといったことではありません。

これだと、清掃だけに関係しているとはいえないからです。

「従事」の使い方

ひとつの仕事だけに関係するという意味で使用をします。

同時に複数の仕事に関係している場合には使用しません。

「担当」とは?

「担当」とは?

ある特定の事柄を自分の仕事として受けて行うことです。

自分がそれをやらなければならないと責任を持って受け持ち、それを行うことを意味します。

家事の分担で説明をします。

ある家庭では、食事を作る人を交代制にしています。

月曜日は父、火曜日は母、水曜日は娘といった決め方です。

月曜日には、父が責任を持って家族の分の食事を作らなければなりません。

このことを「月曜日の食事は父が担当する」ということができます。

食事作りという特定の事柄を自分がやるべきこととして受け持つことを表しています。

今度は動物園のことで説明をします。

動物園の動物たちは飼育員によって世話をされています。

世話をする動物は、誰だどれだと決められています。

自分の好きな動物をそのときの気分によって選んで世話をしているのではありません。

キリンの世話をしなさいと決められていたなら、責任を持ってある人がキリンの世話をします。

これは「キリンの世話を担当している」ということができます。

「担当」の使い方

特定の事柄を自分が責任を持って受けて行うという意味で使用をします。

「従事」と「担当」の違い

「従事」と「担当」の違い

前者には「そのことだけに」という意味が含まれています。

後者には「自分が受け持つ」という意味が含まれています。

2つのことを受け持つ場合も指します。

「従事」の例文

「従事」の例文

・『執筆活動に従事する』
・『農業に従事する』
・『10年間従事してきた』
・『研究に従事する』

「担当」の例文

「担当」の例文

・『お客様を担当する』
・『ウサギ小屋の清掃を担当する』
・『接客を担当する』
・『担当を変更することになった』

まとめ

まとめ

一方はそのことだけを行うという意味で、もう一方はそのことを責任持って受け持つという意味で、それぞれが指すことは異なります。