この記事では、「尋ねる」と「訊ねる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「尋ねる」とは?
はっきり理解していたり、はっきり判明したりしていない人や物事を探し求めるという意味です。
わからないことを人に聞くといった意味合いです。
知らない街に来たとします。
一度も来たことがないので道がわかりません。
マップを見ても、今どこにいるのか、どちらに向かったらいいのかはっきりとしませんでした。
そこに、この近所に住んでいそうな人が通りかかりました。
この人なら目的地までの行き方を知っていそうです。
そこで、「○○に行く道を教えてください」と質問をしました。
この行為を「道を尋ねる」といいます。
今度は家出をした子のことで説明をします。
子どもが家でをするという置手紙をして家を出て行ってしまいました。
誘拐ではなさそうですが、どこにいるのかわからないと心配です。
そこで、子どもが行きそうな友人の家に電話をして、子どもがそこにいるかを質問してみました。
この場合は子どもの居場所がわかっていません。
これを「家出をした子どもを尋ねる」といいます。
「尋ねる」の使い方
わからないものを見つけ出そうとして人に聞くことを指して使用をします。
自分が知っていることを質問することには使用しません。
自分が知らないことをはっきりさせるために行うものについて使う言葉です。
「訊ねる」とは?
疑問に思うものや不審に感じることなどを、納得するまで質問することです。
法廷で被告人に対して「あなたはこういったことをしましたか」と質問をしました。
検察などから、こういったことがありましたと報告を受けていますが、あることをした本人に聞いてみないと疑問や不審は解決しません。
本人の口から聞かないと納得できません。
そのため、被告人に質問をしてみます。
裁判官と被告人の関係は、裁判官の方が上です。
上のものから下のものに対して質問をしており、これをこの言葉は指しています。
「訊ねる」の使い方
疑問なところや不審な所を納得するまで質問することを指して使用をします。
厳しい態度で行われるものや、上のものから下のものに対して行われるものについて使われることが多いです。
物を探すときには、この言葉は使用しません。
「尋ねる」と「訊ねる」の違い
質問するという意味が似ていますが、使い方に違いがあります。
前者はわからないことを人に聞くことです。
厳しい態度ではありません。
後者は納得するために疑問などを質問することです。
厳しい態度で行われることがあります。
「尋ねる」の例文
・『友人の家への道を尋ねる』
・『がんばれる秘訣を尋ねる』
「訊ねる」の例文
・『名前を訊ねる』
・『真偽を訊ねる』
まとめ
読み方が同じですが使われ方に違いがあり、一方はわからないことを人に聞くこと、もう一方は疑問などを納得するために人に聞いてはっきりさせることを意味しています。