普段、何げなく日常生活の中で使っている言葉には、何となく解釈が似通っているような言葉であっても、よく調べてみるとかなり異なっている場合があります。
例えば、「認識」と「把握」という言葉で共通しているキーワードとして「理解」が挙げられます。
しかし、それそれの意味を調べていくうちに意外と違っていることが見えてきます。
そこで今回は、「認識」と「把握」について見て行くことにします。
「認識」とは?
「認識」は「にんしき」と読みますが、意味は「物事をはっきりと見分けて状況や内容を判断すること」、「物事をはっきりと見て物事を知る心の働きやその知り得た事柄」ということを指しています。
特に「人の主観で物事の客観性を認めて、それを知る働きのこと」ということを意味することもありますが、その他に「コンピューターが外部のデータを判別してその性質を理解する」という解釈もあります。
「把握」とは!
「把握」は「はあく」と読み、「よく理解すること」という意味の他に「手で握ること」。
「しっかり掴むこと」という2つに意味を持っています。
しかし、一般的には、「よく理解する」という解釈で使われることが多い言葉です。
「認識」と「把握」の使い方の違い!
「認識」と「把握」の使い方を見て行くと、「把握」は「しっかり理解すること」という意味を持っていること説明しました。
そのことから「認識」は「そのことを知っていること」を前提としていることに対して、「把握」は「これからしっかり知る」という未来的な意味合いも含んでいます。
活用例を挙げてみると、「認識」では、「飲酒運転の危険性の認識が甘いために、判断に遅れて事故を起こす可能性がある」という使い方ができます。
一方の「把握」は「この資料の内容を事前に把握しておく」というような使い方ができます。
また、「把握」は「しっかり掴む」という意味がありますが、この解釈では、「把握反射」(はあくはんしゃ)という言葉があります。
これは、「赤ちゃんが手や足に物が触れることでそれを握ろうとする行動」を指しています。
まとめ
「認識」と「把握」の2つの言葉の意味や活用シーンを紹介してきましたが、詳しく調べていくと、かなり異なった活用になることがお分かりいただけたかと思います。
このように意味の理解を深めていくことで、これらの言葉が当てはまるシチュエーションがあったなら、正しく活用したいものです。