「正面」と「向かい」の違いとは?分かりやすく解釈

「正面」と「向かい」の違い言葉・カタカナ語・言語

自分の前を意味する言葉として「正面」「向かい」がありますが、このふたつの言葉はどのような意味の違いがあるのでしょうか。

今回は、「正面」「向かい」の違いについて解説します。

「正面」とは?

「正面」とは?

「正面」とは、「物の前面」を意味する言葉です。

前後が存在する物体における後面の反対に位置する面が「正面」です。

建築物等の場合は正式な入り口がある方や大通りに面している側が「正面」にあたります。

前後が存在しない物や球状のものなど特に面が区別されていないものには「正面」がありません。

「正面」には「主観から見て真っ直ぐ前」という意味もあります。

「正面を見る」という場合は者の前側を見るのではなく自分から見て真っ直ぐ前を見ることを意味します。

「正面」の使い方

・『建物の正面に車が突っ込んだ』
・『書面玄関を開けて中に入る』
・『車が正面衝突してぺしゃんこになっている』
・『正面に看板を掲げる』

「向かい」とは?

「向かい」とは?

「向かい」とは、「前面に対して対面している位置関係」を意味する言葉です。

自分からみて前面の直線上に位置している位置関係のことを「向かい」と表現します。

主観から見て対面しているのが「向かい」であり「南に位置し北方向を向いている時の北」「向かい」にあたります。

「向かい」は他の存在との位置関係を意味する言葉なので2つ以上の存在を必要とする表現です。

基準となる物体単独ではなくその物体とは別の物体との位置関係を示しており、単独の物体のみで「向かい」という表現を用いることはありません。

「向かい」という表現はある程度両者の距離が近い時のみに用いられます。

物体の前面に位置していても遠く離れている場合は「向かい」とは言いません。

具体的な距離や規模は決まっていませんが互い同士がその存在を認識していて移動できる程度の距離である場合に「向かい」という表現が用いられます。

「向かい」の使い方

・『店の向かいに車を停める』
・『向かいの家が家事になった』
・『男性の向かいに女性が座る』
・『パン屋と道をへだてた向かいにそば屋がある』

「正面」と「向かい」の違い

「正面」と「向かい」の違い

「正面」は物の前面を意味するのに対し「向かい」は前面から見た前方の位置関係を意味する言葉です。

道を挟んでパン屋とそば屋がある場合、パン屋の「正面」はパン屋の看板が掲げられて入り口がある建物の前面を指します。

パン屋の「向かい」という場合はパン屋の全面の延長線上を意味するので前方に通る道や道を挟んで建っているそば屋を指しています。

「向かい」という表現は事なる存在同士が対面している、つまり正面と正面が向き合っている時に使われる表現です。

パン屋の前面にそば屋はあるがそば屋の前面はパン屋側に向いておらず後面を見ている位置関係である場合は通常「向かい」という表現は使われません。

物体の前面や前側を意味するのが「正面」、ある物体の「正面」に位置しているのが「向かい」という違いで区別されています。

まとめ

まとめ

「正面」「向かい」は似ているようで違う言葉ですが、「正面」「向かい」の意味で使うこともあるため混乱しがちです。

それぞれの言葉の定義をしっかり覚えて間違いのないよう正しく使いましょう。