「即時」と「即日」はどちらも「すぐに」という意味を含む言葉ですが、細かな意味合いが異なるため区別して使う必要があります。
この記事では、「即時」と「即日」の違いを分かりやすく説明していきます。
「即時」とは?
「即時」は「直ちに」や「即刻」、「すぐその時」といった意味を持つ言葉で、「時間をほとんど置かずに」あるいは「間髪をいれずに」行動する際に使用されます。
名詞に分類されますが、「に」を付けて副詞のように用いられるケースもあります。
「即日」とは?
「即日」は「物事が起きたその日」や「すぐその日のうちに」といった意味がある言葉で、「特定の日の日付が変わるまで」、「当日中」に行動する際に使用されます。
「即時」と同じく、名詞にカテゴライズされますが「に」を付加することで副詞と似た働きをする場合もあります。
「即時」と「即日」の違い
「即時」と「即日」は双方とも「すぐに」という意味を含む言葉ですが、それぞれが持つ「時間的な猶予」の意味合いや使用する状況に違いがあります。
「即時」は「直ちに」「即座に」を意味し、時間的な猶予の目安は最長でも1時間程度とされ、間を置かず早急に行動する場面で使用されるのが一般的です。
一方、「即日」は「その日のうちに」や「当日中」「特定の日の日付が変わるまで」といった意味があり、「即時」と比較すると時間的な猶予が残されており余裕があるイメージです。
「即時」の例文
「即時」は「すぐその時」や「直ちに」といった意味を持つ言葉で、間髪をいれずに何かに取りかかったり、すぐに結果が出たりする状況で使用します。
「即時に」や「即時~します」などの使われ方をしています。
・『何かございましたときは即時対応いたします』
・『出席者が全員そろったので、即時にミーティングを開始する』
・『このシステムでは、プライバシーに関わる情報は即時に削除されます』
・『Xクレジットカードは即時審査サービスを採用しているため10分以内にカードが発行できる』
「即日」の例文
「即日」は「その日のうちに」「当日中」といった意味を持つ言葉で、「特定の日の日付が変わるまで」を目安に行動する際に使用されています。
「即時」に比べると時間的な余裕が残されているイメージで、「即日~」や「即日に」などの使われ方をしています。
・『今日買った商品は即日発送なので、明日中には届くと思う』
・『そのアパートは即日入居が可能らしいので、契約すればすぐにでも引っ越せるだろう』
・『彼女は好きなデザインの電気ポットを購入し、即日に付け替えた』
・『人気ミュージシャンのライブチケットはたいてい即日完売する』
まとめ
「即時」と「即日」を使い分けるポイントは、それぞれが持つ「時間的な猶予の違い」を理解することだといえます。
両者の意味を正しく把握して、シチュエーションに応じた使い方をしましょう。
ぜひ言葉の雑学として参考にしてください。