この記事では、「即時」と「瞬時」の違いを分かりやすく説明していきます。
「即時」とは?
「即時」とは何かの行動を起こす、もしくは終わらせるのに掛かる時間が短いことを意味する言葉です。
今すぐ手を付けて可能な限り早く何かをするよう命令する時に使われることが多いですが、作業や処理を手早く終わらせたことを表現することもあります。
「即時」単体で使われることもありますが、即時交付や即時入金など、副詞として使われることが多い言葉です。
その場合は終わらせるまでの時間が短いことではなく、行動を起こすまでの時間が短く、その場やその時、すぐさま、ただちにという意味で多く使われます。
すぐさま行動を起こし、手早くその行為を終わらせる事を指す言葉ですが、そこから転じて急いで行動するように相手を急かしたり、相手に催促するために使われることも多い言葉が「即時」です。
「瞬時」とは?
「瞬時」とは何らかの行動や現象が極めて短時間で終わったという表現です。
文字通り瞬く間に、目をはなした隙に、一瞬のうちと思うような短い時間しかかからずに終わったと表現したい時に「瞬時」が使われます。
例えば突然降り出して気付いたら降り止んでいる通り雨は、「瞬時」に降り止む雨です。
それの終わり際を意識しているかどうかに関わらず、時間を掛けずすぐに終わった事柄は「瞬時」と言えます。
また「瞬時」は既に終わった事や現象について、結果的にそれが終わるまでの時間が短かった場合に使われる言葉です。
そのためこれから何かをする時に、時間をかけず短時間で終わらせるという意味で「瞬時」に終わらせるという使い方をされることは、間違った使い方ではありませんが、あまり多くない使われ方になります。
「即時」と「瞬時」の違い
「即時」と「瞬時」の違いを、分かりやすく解説します。
「即時」と「瞬時」はどちらも何かが短時間で終わったという表現で使われる言葉であり、「即時」より「瞬時」の方がより短い時間で使われる言葉です。
ただし「即時」より「瞬時」の方が短時間と言っても、明確に「即時」と「瞬時」を使い分ける境界線のようなものはなく、言葉を使う人の感覚によって使い分けられます。
言葉の使われ方としては、「即時」はこれからすることに対して使われることが多いのに対し、「瞬時」は既に終わったことや以前にあったことに対して使われることが主な使われ方というのも両者の違いです。
なので使い分けとしては、短時間で終わった出来事が具体的にどれだけの時間だったかによって使い分けると言うよりは、これから短時間で終わらせる場合は「即時」、終わったことに対してそれが短時間だったと表現する場合に「瞬時」という使い分けをされます。
まとめ
「即時」と「瞬時」はどちらも終わったことが短時間という意味を持ちますが、かかった時間に関する明確な基準がないので、そのニュアンスで使い分けされることは少ないです。
「即時」と「瞬時」の使い分けは、これから短時間でやるなら「即時」、もう短時間で終わったなら「瞬時」を使うと覚えておきましょう。