この記事では、「占用」と「占有」の違いを分かりやすく説明していきます。
「占用」とは?
特定のものだけが使用することです。
特に、道路や河川を法的に自分のものとして使用することをいいます。
「占」には、しめる、自分のものにする、「用」には、使う、役立てるという意味があります。
このことからも、「占用」には自分のものにして使うという意味があることがわかります。
ゴルフ場に河川敷が設けられていることがあります。
このゴルフ場が法的な手続きをして認められれば、河川敷をゴルフ場が持っているものとして使うことができます。
法的に使うことが認められているのは、ゴルフ場の所有者です。
他のものも自由に使っていいというものではありません。
このことを「占用」といいます。
「占用」の使い方
自分のものとして、それを持っている人だけが使うことを指して使用します。
特に道路や河川についていいます。
誰でも自由に使っていいですよ、ということには使用しません。
「占有」とは?
自分のものとして持つことです。
「有」には、持つ、持っているという意味があります。
このことからも、「占有」には、自分のものとして持っているという意味があることがわかります。
ペットは飼い主の持ち物だとされています。
ペットを自分のものとして持っている場合を「占有」ということができ、持っている人のことは「占有者」といいます。
土地は、どこからどこまでが誰のものと決められています。
自分の土地として持っていれば、その土地を「占有」しているといえます。
また、この言葉には民法上、自己のためにする意志をもって物を自分のものとして持つという意味もあります。
「占有」の使い方
自分のものとして持つことを指して使用をします。
1つのものを複数人で持つことには、あまり使用しません。
「占用」と「占有」の違い
どちらの言葉にも、しめる、自分のものにするという意味を持つ漢字である「占」が使用されており、どちらの言葉にも「自分のものに」という意味が含まれています。
しかし、同じことではありません。
「占有」は自分のものとして持つことです。
持つという意味合の言葉になります。
「占用」は自分のものとして持って使うことです。
持つだけでなく、使うという意味も含まれています。
「占用」の例文
・『敷地の半分以上を占用する』
・『道路を占用する』
・『占用するための許可をとる』
・『占用してもよいと認められた』
「占有」の例文
・『占有スペースをはっきりさせる』
・『ドリフト走行するための場所を占有する』
・『占有率が増える』
・『土地を占有することを視野に入れる』
まとめ
どちらの言葉にも「占」という漢字が使用されており、自分のものにという意味が含まれています。
この点は似ているのですが、「占用」には自分のものとして持つだけでなく、使うという意味も含まれている点が「占有」とは異なります。