この記事では、「自力」【じりき】と「自立」【じりつ】の違いを分かりやすく説明していきます。
「自力」とは?
「自力」【じりき】とは、自分の力で実行するという意味があり、何事もひとりで行う意識を強く持って行動する人の行動を表します。
自分だけの力を信じて修行の旅に出たり、仕事に取り組み、高い成果を出すために修行し、悟りを得ることが「自力」の目的です。
高い志を持って目標に突き進み、達成するため自分が持つ能力と実力を思い存分に発揮する行為を指すこの言葉の使い方は「自力救済」「自力更生」と行動を起こして己を助けたり、いい方向へと変えるわけです。
若い人の間では「自力で一重まぶたを二重まぶたにする」と使ったり、高齢者の間では「自力で立ち上がれない」と自分ひとりの力では目的を成し遂げなられない状態を言い表すときに使われています。
「自立」とは?
人の力を頼りにせず目標に向かって突き進み、達成しようと立ち上がることを「自立」【じりつ】と言い、人にお金を借りたりせずに家を借りて一人暮らししたり、就職先を見つけて働き、お金を貯めます。
親や兄弟の助けを必要とせず、自分だけの能力や実力を十分に使い、目標を成し遂げられる力を思い存分に発揮するのもこの「自立」には欠かせません。
使い方は「自分の力を信じて自立する」「親から自立して会社を立ち上げる」と使います。
親から独り立ちするために会社を立ち上げて独立するなど、将来に向けて大きな目標を立ち上げ、自分だけの力を使って立派になるという意味で使われています。
しかし、今よりも大きなことを成し遂げようとする場合には金銭的な援助が必要であれば支援制度を活用したり、親から援助してもらう場合もあります。
その後、お金を自分で稼ぎ、返金して、今度は親を支援する立場になるのがこの「自立」の意味になります。
「自力」と「自立」の違い
「自力」と「自立」の違いを、分かりやすく解説していきます。
自分の力だけで目標に突き進み、成し遂げようとする行動が「自力」と言い、人に頼った生活から早く抜け出し、自分だけの力で人生を変えることを「自立」という違いがあります。
「自立」は精神的にも人を頼らず、いつまでも依存していないさまを指しており、「自力」は力をつけるためにその能力を高められるよう意識改革するのが目的です。
「自力」の例文
・『自転車でスーパーに行こうとしたとき、転んで怪我をしたが自力で家に帰った』
・『お店で大型の家具を購入したが、自力で車に運ぶのは難しいので店員の助けを借りた』
怪我してしまったとき、家族を呼ぶことなく自分の力だけを使って家に帰り、手当てしたその行為を「自力」と言いますが、反対にひとりだけの力では無理があるときは人を呼んで問題解決するときにも使われています。
「自立」の例文
・『自分だけの力で生きようとする人を助けるため自立支援制度を活用してみたい』
・『自立できない息子のために親が金銭的な援助してひとり暮らしさせた』
収入が減ってしまった生活困窮者に、アパートや仕事を斡旋させるための自立支援金は条件を満たせば申請できる支援金制度がありますし、生活支援特設ホームページを開く厚生労働省でも相談できます。
反対に、金銭的や問題や能力がないために「自立」できない人へ金銭的に支援して一人暮らしを後押しするときにも使われています。
まとめ
どちらも人を頼らずに自分だけの力でひとり立ちするべく前へと突き進むという意味がある「自力」と「自立」には自分の心にやる気と変化をもたらすいい行動でもあります。
精神的に大人になりたい、今よりも大きな目標を達成したいと思う人は自分だけの力を試すためにも「自力」で「自立」してみるのもいい方法です。