この記事では、「傲慢」と「虚栄心」の違いを分かりやすく説明していきます。
「傲慢」とは?
「傲慢」とはおごり高ぶって、他人を見下し、礼節を欠いた言動をすることです。
「傲慢」な振る舞いをする背景には、他の人より優れている能力や、他人よりも高い社会的地位、あるいは権力など、事実として誰かより上の立場であったり上と評価される要素があります。
それを鼻にかけて、そういったものを持たない人を見下して馬鹿にすること、そういった態度を取る性格が「傲慢」です。
実際に他人よりも高い能力や地位をもっていることが「傲慢」に必須の条件であり、そういったものを何一つ持っていないなら、無根拠に他人を見下していても「傲慢」とはいいません。
一般的な人より優れていたり権力を持っている人に使われますが、基本的には平凡であったり人より劣っているものの、何か他の人より優れている特技があり、それだけを頼りにしてそのことで他人にマウンティングする人も「傲慢」と言えます。
「虚栄心」とは?
「虚栄心」とは自分を実態以上に素晴らしいもの優れているものだと他人に思わせたいという気持ちや、そのためにうわべを飾って取り繕おうという性格を指す言葉です。
自分を上に見せるために、人を見下しマウンティングすることは「虚栄心」の典型的な行動と言えますが、「虚栄心」であるならそのマウンティングには現実が伴っていません。
自分の実態を誇張したり、嘘で本当の自分よりも優れて見せているのが「虚栄心」です。
また「虚栄心」を持つ人の中には、嘘や誇張はしないものの、自分では維持できない派手な生活をする人もいます。
この例では実際に高価な物に囲まれている実態はありますが、経済力を実態より高く見せたいという点が「虚栄心」に当てはまります。
嘘をついているかどうかは関係なく、実態以上に優れていると見せたい心が「虚栄心」の重要なポイントです。
「傲慢」と「虚栄心」の違い
「傲慢」と「虚栄心」の違いを、分かりやすく解説します。
「傲慢」は自分の優れている点に驕り高ぶって他人を見下すことで、「虚栄心」は自分を実態以上に見せたいと考える心です。
どちらも人を馬鹿にした態度を取ることはありますが、「傲慢」は人を見下す根拠となる何かがあるのに対し、「虚栄心」は人を見下す根拠となるものがないからこそ、人を見下すことで自分が優れていると見せかけようとします。
また「傲慢」は自分が優れているという自己肯定感や優越感から湧き出るものですが、「虚栄心」は反対に取るに足りない人間だということを認めたくない自己否定感や劣等感から湧き出るものです。
まとめ
「傲慢」な人も「虚栄心」が強い人も他人を見下してマウンティングしがちですが、その実態はまるで正反対になっています。
どちらも不快ではた迷惑なことには変わりありませんが、どちらかと言えばそれに見合う実態のない「虚栄心」で行動する人のほうが痛い目に遭いやすいので、心当たりのある人は注意が必要です。