みなさんが「以前」と「依然」という言葉がどのような意味を持っているかご存知でしょうか?
そこでこの記事では、「以前」と「依然」の違いを分かりやすく説明していきます。
「以前」とは?
「以前」は「いぜん」という読み方をします。
この「以前」には「その時のある出来事からずっと前」という意味があります。
言い換えると「一定の日時より起算したその前の時間的感覚や時間の連続のこと」を表しているという解釈もできる言葉です。
「依然」とは?
「依然」も「いぜん」という読み方になる言葉です。
この「依然」は「もとのままであるさま」「前の通りであるさまや状態」「ある事物の状態が長い間変わらずに同じ状態であるさま」という意味になります。
「以前」と「依然」の違い
ではここで「以前」と「依然」の意味の違いを見ていきましょう。
どのような違いがあるのでしょうか?「以前」は「その時の出来事からずっと前のこと」を指しています。
一方の「依然」は「もとのままであるさま」や「前の通りであるさま」ということを意味しています。
このから「以前」「依然」の違いを分かりやすく表現するなら、「以前」は「過去や前の段階」を意味しており、「依然」は「変わらない状態」を意味している点が相違点となるのです。
「以前」と「依然」が両方とも「いぜん」という読み方になり、日常生活やビジネスの場面でもよく使われる言葉。
そのために意味を混同しやすくなっているので必要です。
「以前」の例文
では「以前」の例文を見ていくことにしましょう。
具体的には以下のようなものが考えられます。
・『この辺りも以前はすごく賑やかで多くの人たちが集まっていたけど、今は閑散としているよね』
・『以前、この近くに通ったことあるけど、おしゃれなカフェがなかったかしら?お店が変わっちゃったんだね』
「以前」はある時点から前のことを意味していますが、例文を見ると、やはり過去のことを指して使われてることが分かります。
特に人の記憶を遡るような時に使われています。
「依然」の例文
次に「依然」の例文について見ていきましょう。
・『旧態依然として組織は10年前のままだな。これだと本当に企業として機能しなくなるぞ。早く改革しなくてはね』
・『依然としてアイツが変わっていないな。部下を蹴落とすことしか考えていない。何れは他の誰かに足元をすくわれるな』
「依然」の例文を見ると、全く状態が変化していないことが理解できるでしょう。
特に良くないことや古い慣習がそのままで進化していないシチュエーションでも使える言葉です。
まとめ
ここまで「以前」と「依然」の意味や違いを説明していました。
これら2つの言葉は同じ読み方をするだけに意味を正しく理解していないと誤った使い方になってしまいます。
そのためにどのような違いがあるのか正しく理解しておくことが大切です。
これを機にしっかりとチェックしておきましょう。