この記事では、「見る」と「診る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「見る」とは?
「見る」の主な意味は5つあります。
1つめは、目でとらえる、視界に入れるです。
勝手に目に入ってくることではなく、意識的に行う場合をいいます。
今、山の頂上にいて、目の前には雄大な景色が広がっています。
写真集やポストカードなどに使われる写真のような風景です。
この景色は意識して目に入れようとすることでしょう。
これが「見る」が意味するものです。
2つめは、見物、見学をする。
見物とは、楽しむためにみることです。
たとえば、「芝居を見る」「映画を見る」などです。
見学とは、ある場所に行って知識を広めるためにみることです。
たとえば、「工場を見る」「作業の様子を見る」などです。
3つめは、調べる、調べて曖昧なものをはっきりさせるです。
数学の問題集を解いていて、わからないところがありました。
この問題集には答案が付属されています。
そこを開けば、わからない問題の答えがわかります。
これを「答案を見る」といいます。
4つめは読んで知るです。
新聞にはさまざまな情報がのっています。
新聞を読めば、知らなかったことがわかります。
これを「新聞で見る」と表現します。
新聞にのっていた商品がCMで流れていたときは、「この商品、新聞で見た」などをいいます。
5つめは経験をするです。
実際に自分が目にしたり、やったりすることをいいます。
「見る」の使い方
目に入れる、ある情報を得る、内容を判断するといった意味で使用をします。
さまざまな意味があるので使用の幅が広いです。
「診る」とは?
医師が問診や検査などをして、患者の健康状態や病気の状態などを調べること。
看護師などが患者の健康状態を調べることです。
病院に行くと看護師が脈をはかることがあります。
これは「脈を診る」ともいいます。
医師は患者に質問をしたり、聴診器を当てたり、喉を 観察したりします。
このような行為が「診る」です。
「診る」の使い方
医師が患者の健康状態や病気の状態などを調べることや、看護師などが患者の健康状態などを調べることを指して使用をします。
住宅を診断することに使われる場合もあります。
「見る」と「診る」の違い
どちらの言葉も「みる」と読みますが、使い方が違います。
「見る」は目に入る、内容を判断するなどに使います。
目に入るという意味では、意識して行う場合をいいます。
「診る」は診断することに使います。
医師や看護師などが行うものです。
「見る」の例文
・『人を見る目がある』
・『写真をじっくりと見る』
・『演劇を見る』
・『夜空を見る』
「診る」の例文
・『乳がんを専門に診る医師』
・『医師が肺の状態を診る』
・『患者を診る』
・『産婦人科医が診る』
まとめ
どちらの言葉も「みる」と読みが同じですが、漢字が使いわけられています。
一方は目に入ることや判断すること、もう一方は診断することをいいます。