この記事では、「原因究明」と「原因追求」の違いを分かりやすく説明していきます。
「原因究明」とは?
「原因究明」とは、「げんいんきゅうめい」と読みます。
「原因」とは、ある物事や状態などを引き起こす元になるものを表す言葉で、「究明」とは、その物事についての道理、真理をつきつめ、明らかにするという意味を持ちます。
この二つの語句から「原因究明」とは、ある物事を引き起こした原因について、道理をつきつめて明らかにするという意味を持つ言葉です。
「究明」という言葉の意味が表すように、「原因究明」はある物事の元となった事について、何故そうなったのかを解明する事が目的となる言葉です。
解明する方法については、その物事について関係している人物を問いただす事はもちろん、自分で調べて解明する事も「原因究明」に含まれます。
「原因究明」が使われる場面は、どちらかといえばネガティブな面で使用される場合が多く、何かのトラブルや、事件、事故などの元となったことについて問いただしたり、自分で調べたりする事に使われます。
「原因追求」とは?
「原因追求」とは、「げんいんついきゅう」と読みます。
上述した「原因」について「追求」する際にしようされる言葉です。
「追求」とは、どこまでも問いつめ、その責任や間違いとなっている部分を問いただすという意味を持ちます。
このことから、「原因追求」とは、ある物事の元となった原因について、責任や間違いをどこまでも問いただすという意味を持ちます。
問いただすという意味が含まれている事から、第三者に対して何故そうなったのかを徹底的に問いただすという場合について使われる言葉であるため、その何故そうなったという部分に関しては必ずしも解明されるとは限りません。
「原因究明」と「原因追求」の違い
「原因究明」と「原因追求」の違いは、物事の原因となっている事について「解明」する事が前提となっているか、いないかの違いです。
何故そうなったのかを解明する事が前提であれば「原因究明」となりますし、解明する事を目的として、相手を問いただしたり調べたりする事は「原因追及」となります。
そのため「原因追及」は、最終的に物事の原因について解明されるかどうかは「追及」を始めた時点では判明しておらず、最終的に解明したのならば「原因究明」されたと言えます。
「原因究明」の例文
・『この死亡事故は必ず原因究明しなければならない』
・『原因究明をした結果、予想外の真実が明らかになった』
「原因追求」の例文
・『このミスが起こった原因追及しなければならない』
・『事件の原因追及する事で、犯人像が浮かぶかもしれない』
まとめ
「原因究明」と「原因追求」の違いは、その物事の原因となった事柄について解明する事を前提としているか、していないかという違いがあります。
前者は「原因究明」であり、後者は「原因追及」です。
何かの事件が起きた際には、最終的に「原因究明」が求められますが、その過程で「原因追及」が行われると言えるでしょう。