この記事では、「措く」と「置く」の違いを分かりやすく説明していきます。
「措く」とは?
「措く」は「おく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ものごとを中止する」という意味で、いま続けていることを途中でやめることです。
2つ目は「言動を控える」という意味で、何らかの事情があり、動きを押さえ留めることです。
3つ目は「ある対象の中からとり除くこと」という意味で、複数ある中からそれだけ差し置いて進めることです。
上記に共通するのは「途中でやめる」という意味です。
「措く」の使い方
「措く」は「ものごとを中止する」「言動を控える」「ある対象の中からとり除くこと」という意味でつかわれます。
動詞として「措く・措いた」と使われたり、副詞として「気味を措いて他にいない」などと使われます。
基本的に、ものごとを途中でやめることや、対象とする中から除くことに使われる言葉です。
「置く」とは?
「置く」は「おく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「その位置にとどめる」という意味で、あるものをその場所から動かない様にすることです。
2つ目は「ある状態に定める」という意味で、ものごとの大切な部分をある状態二定めることです。
3つ目は「心をとどめる」という意味で、常にそのことを中心にものごとを考えることです。
4つ目は「人を配置する」という意味で、人にある役割を与えることです。
5つ目は「時間的、空間的に続ける」という意味で、ある状態のまま時間を経たり、空間の隔たりを持つことです。
上記に共通するものは「ある状態にとどめる」と意味です。
「置く」の使い方
「置く」は「その位置にとどめる」「ある状態に定める」「心をとどめる」「人を配置する」「時間的、空間的に続ける」という意味で使われます。
動詞として「置く・置いた」「置かれる・置かれた」と使われたり、副詞として「ゴミを置いて逃げる」などと使われます。
基本的に、ものをある位置にとどめることや、ある状態が時間的・空間的に続くことに使われる言葉です。
「措く」と「置く」の違い
「措く」は「ものごとを途中でやめること」「対象とする中から除くこと」という意味です。
「置く」は「ものをある位置にとどめること」「ある状態が時間的・空間的に続くこと」という意味です。
「措く」の例文
・『全ての内容を書き終わって筆を措く
・『その話はひとまず措いて、こちらの説明から始めます』
・『君を措いて他に適任者はいないと思っている』
・『何はさて措き、腹ごしらえをしよう』
「置く」の例文
・『面接の時には椅子に座って両手を膝に置く』
・『今回の予算会議ではコスト削減に重点を置く』
・『商品の説明をする時には新商品の発表が近いことを念頭に置く』
・『あさりの砂抜きをする為に一晩置く』
まとめ
今回は「措く」と「置く」について紹介しました。
「措く」は「途中でやめる」「対象から除く」、「置く」は「ある状態にとどめる」と覚えておきましょう。