「鋭意」と「誠意」の違いとは?分かりやすく解釈

「鋭意」と「誠意」の違い言葉・カタカナ語・言語

「鋭意」「誠意」は表記や読み方が似ていますが、詳細な意味が異なるため状況によって使い分ける必要があります。

この記事では、「鋭意」「誠意」の違いを分かりやすく説明していきます。

「鋭意」とは?

「鋭意」とは?

「鋭意」「えいい」と読み、「物事に集中して取り組んでいること」「懸命に励んでいること」といった意味があります。

「鋭意」「鋭」「鋭い」のことで、「刃物の先が尖っている」「敏感である」という意味があることから、気持ちを研ぎ澄まして懸命に物事に取り組んでいる様子を表しています。

「誠意」とは?

「誠意」とは?

「誠意」「せいい」と読み、「自分の都合を優先せず、正直かつ熱意を持って物事に取り組む様子」を意味する言葉です。

また、「私利私欲や損得から離れて、相手の心情や立場を思いやって真心ある正直な態度で接すること」といった意味で使用されることもあります。

「鋭意」と「誠意」の違い

「鋭意」と「誠意」の違い

「鋭意」「誠意」は双方とも「何かに熱心に取り組む様子」を表した言葉ですが、詳細な意味合いや使用する場面に違いがあります。

「鋭意」「気持ちを研ぎすますように集中して物事に取り組むこと」といった意味があり、「自分がおこなうべき物事に対して懸命に励んでいる」状況で使用します。

一方、「誠意」の場合は「自分の私利私欲を切り離して正直かつ情熱をもって何かに取り組むこと」「相手の立場や気持ちに配慮して真心ある振る舞いをすること」を意味し、「相手に貢献する」といった意味合いが強い場面で使用します。

「鋭意」の例文

「鋭意」の例文

「鋭意」「強い意志や集中力をもって何かに取り組むこと」を意味する言葉で、主にビジネス分野において「より頑張る」という意味合いで使用されています。

副詞のように用いることが多く、「鋭意努力」「鋭意研究」といった使われ方をしています。

なお、「鋭意」には前向きな意味合いが強いため、「反省」「内省」などの消極的な意味を持った言葉とは組み合わせないのが一般的です。

・『そのプロジェクトの開始を目指して鋭意準備中である』
・『教授は本日も鋭意研究に励んでいる』
・『お客様の期待に応えられるよう、社員一同鋭意努力してまいります』
・『新製品につきましては鋭意製作中です』

「誠意」の例文

「誠意」の例文

「誠意」「自分の都合や損得から離れて正直かつ熱心に取り組むこと」「他人に配慮して真心をもって接する」といった意味があり、「誠意ある~」「誠意をもって」「誠心誠意」などの使われ方をしています。

・『彼の振る舞いに誠意が感じられない』
・『誠意をもって可能な限りの償いをいたします』
・『企業には誠意ある対応を期待している』
・『皆様のお役に立てるよう、誠心誠意努力してまいります』

まとめ

まとめ

「鋭意」「誠意」は一見混同しやすい言葉に見えますが、詳しく学ぶと詳細な意味や使用する状況が違うことが分かります。

両者の用法を理解して、ビジネスシーンを始めとした様々なシチュエーションで使いこなしてください。