この記事では、「くださる」と「いただく」の違いを分かりやすく説明していきます。
「くださる」とは?
「くださる」は「下さる」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「与える」「くれる」の尊敬語で、「お与えになる」「くだされる」という意味です。
2つ目で補助動詞として「お」「御(ご)」の付く動詞に付き、「その動作が与える恩恵に対し、受ける側が敬意を表す言葉」という意味です。
3つ目は動詞の連用形に接続助詞「て」を付けて、「その動作が与える恩恵に対し、受ける側が敬意を表す言葉」という意味です。
上記に共通するのは「恩恵を与える側の人に敬意を表す」という意味です。
「くださる」の使い方
「くださる」は「お与えになる」「くだされる」、「その動作が与える恩恵に対し、受ける側が敬意を表す言葉」として使われます。
動詞として「くださる・くださった」と使われたり、副詞として「お電話くださりありがとうございます」などと使われます。
基本的に、上の立場の人が下の立場の人に何らかの恩恵を与えることに対して、下の立場の人が敬意を表すことに使われる言葉です。
「いただく」とは?
「いただく」は「頂く」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「もらう」の謙譲語として、「人からものをありがたく受け取ること」です。
2つ目は「食う」「飲む」の謙譲語として、「飲食物を与えてくれる人を敬う」という意味です。
3つ目は「食う」「飲む」の謙譲語として「自分が飲み食いすることをへりくだる」という意味です。
4つ目は補助動詞として「相手から恩恵を受けることの謙譲語」という意味です。
5つ目は「自分のある行動を他人に認めてもらうことの謙譲語」という意味です。
上記に共通するのは「恩恵を与えられることをへりくだる」という意味です。
「いただく」の使い方
「いただく」は「人からものをありがたく受け取ること」「飲食物を与えてくれる人を敬う」「自分が飲み食いすることをへりくだる」「相手から恩恵を受けることの謙譲語」「自分のある行動を他人に認めてもらうことの謙譲語」という意味で使われます。
動詞として「いただく・いただいた」と使われたり、副詞として「賞をいただいて光栄です」などと使われます。
基本的に、飲み食いすることをへりくだることや、人から何らかの恩恵を受けることをへりくだることに使われる言葉です。
「くださる」と「いただく」の違い
「くださる」は「上の立場の人が下の立場の人に何らかの恩恵を与えることに対して、下の立場の人が敬意を表すこと」という意味です。
「いただく」は「飲み食いすることをへりくだること」「人から何らかの恩恵を受けることをへりくだること」という意味です。
「くださる」の例文
・『お隣さんがたくさんのミカンをくださった』
・『先生が相手の保護者に直接お話しくださる』
・『どうか助けてくださる様お願い申し上げます』
・『恩師はいつも私たち教え子を気に掛けてくださる』
「いただく」の例文
・『お酒はたしなむ程度にいただきます』
・『上司の家に招かれごちそうしていただく』
・『先生の方からお声をかけていただく』
・『手紙は後で読ませていただく』
まとめ
今回は「くださる」と「いただく」について紹介しました。
「くださる」は「相手に敬意を表す」、「いただく」は「自分がへりくだる」と覚えておきましょう。