人間の行動を意味する「無頓着」と「無神経」は何がどう違うのか。
この記事では、「無頓着」と「無神経」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無頓着」とは?
「無頓着」とは、少しも気にかけないことを意味する言葉です。
「無頓着」の「頓着」には、執着するといった意味があり、その「頓着」に「無」が付き、執着することがないといった意味となります。
自分の身なりを気にしない、部屋が汚れていても気にしない、何が流行っているのかなど気にしない、といったように、1つのことに対しても全体的なことに対しても「無頓着」が用いられます。
言い換えれば、「無関心」と同じで、そのほか、「お構いなし」や「無自覚」、「成り行き任せ」などと同じ意味となります。
「無頓着」の使い方
「服装に無頓着」や「流行りに無頓着」、「勉強に無頓着」といったように何に無頓着なのかを表す使い方のほか、「無頓着な人」や「無頓着な夫」などといった形でも用いられます。
「無神経」とは?
「無神経」とは、感覚が鈍く感じ方が弱いことを意味する言葉です。
また、恥や外見、他人の気持ちなどを気にしないといった意味もあります。
感覚が鈍いため、周りの人に対し配慮することができません。
そのため、相手の気持ちを考えず発言や行動してしまう傾向があります。
あくまでも、感覚が鈍いだけであって、わざと行う行為ではありません。
そのため、本人は悪気があって行っていないのが「無神経」となります。
言い換えれば、「鈍感」と同じで、そのほか、「KY」や「無配慮」、「無遠慮」などと同じ意味となります。
「無神経」の使い方
「無神経な人」や「無神経な言葉」、「無神経な部分」などといった形で用います。
「無頓着」と「無神経」の違い
「無頓着」は、執着することがない、気にすることがないといった意味で、「無神経」は、感覚が鈍く感じにくいこと、他人の気持ちなど気にしないことといった意味があります。
そのため、「無頓着」と「無神経」は全く異なった意味を持つ言葉です。
「無頓着な人」は、何も気にしない人を意味し、「無神経な人」は、他人の気持ちなど気にしていない人を意味するものとなります。
「無頓着」の例文
・『息子は高校生になっても洋服に無頓着で、まったくおしゃれに興味がありません』
・『子供に無頓着なくせに、いざという時だけ口を挟む夫が許せません』
・『家計管理に無頓着でしたが、出産し専業主婦になったことをきっかけに家計簿というものを初めてつけることにしました』
・『私の髪型に無頓着な彼は、どれだけ髪型を変えても気づかない』
「無神経」の例文
・『姑の無神経な言葉に、いつも不快感を覚えます』
・『その無神経なところは、直したほうが良いですよ』
・『本当に無神経な人だ』
・『都会の人は、ここまで騒音に無神経とは驚いた』
まとめ
以上のように、無頓着」と「無神経」には明確な意味の違いがあります。
そのうえで、中には、「無頓着」で「無神経」な人も少なからず存在します。