この記事では、「無作法」と「不作法」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無作法」とは?
人間関係や社会生活の秩序を保つために人が守るべきとされていることをわきまえていないこと、またそのさまです。
人間はひとりで生きているのではなく、人と人とがかかわり合いながら生きています。
違う人同士がかかわれば、意見の食い違いなどによってトラブルが発生することがあります。
そういったことがないように、社会生活を円滑に行えるように秩序があります。
たとえば、目上の人には丁寧な言葉を使う、あいさつをするときには人の顔を見るなどです。
こういったことができていないことを「無作法」といいます。
日本では畳のへりを踏んではいけないとされています。
畳のへりとは、畳の端の部分、イグサとは違う素材でできている部分です。
ここを踏むことは礼儀作法をわきまえていないといえます。
「無作法」の使い方
人間の行動に対して使う言葉です。
人間関係や社会生活の秩序を保つために守るべきものをわきまえていないことを指して使います。
犬や猫がカーテンの陰などでおしっこをしてしまうことがあります。
もしこれが人間だったら礼儀をわきまえていないといえますが、動物が行うこういった行為には使用しません。
「不作法」とは?
人間関係や社会生活の秩序を保つために人が守るべきものをわきまえていないこと、またそのさまという意味です。
作法とは、物事を行うときの決まったやり方です。
「不」は打消しの意味があります。
食事をするときには、いくつかの決まりがあります。
たとえば、料理を相手に渡すときに、箸で渡して箸で受け取ることは、やってはいけないとされています。
これをやってしまった場合は、作法がなっていないことになります。
箸で取ったものを食べずに戻すこともよくありません。
こういったことをされると嫌な気分になる人もいます。
つまり、人間関係や社会生活の秩序を保つためには、こういった決まりを守ることが大切なのです。
守ることでお互いに気持ちよく生活することができます。
「不作法」の使い方
人間の行動に対して使う言葉です。
動物の行為には使用しません。
「無作法」と「不作法」の違い
2つの言葉の意味は同じで、人間関係や社会生活の秩序を保つために守るべきものをわきまえていないという意味があります。
「無」も「不」も打消しの意味があります。
使用している漢字に違いがありますが、どちらの漢字も使われています。
「無作法」の例文
・『無作法だといわれてしまった』
・『無作法を何とかしなさい』
・『あの人の無作法には耐えられない』
「不作法」の例文
・『不作法を注意する』
・『不作法な行為』
・『不作法なことをしないでください』
まとめ
2つの言葉は「無」「不」と使われている漢字に違いがありますが、意味は同じです。
どちらの漢字を使っても間違いではなく、どちらも使われています。