当記事では、「要領」と「要項」の相違点に関して明確な形で解説致します。
「要領」とは?
要領とは、ようりょうという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば直ぐに分かる事ですが、大切な所やまとめるといった意味の要の漢字に、重要な部分といった意味がある領の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ要領は、物事の特に重要な点や上手い処理の仕方といった意味を表すのです。
「要領」の使い方
要領は、物事の最も大事な点や物事の上手い処理の方法といった意味を表現する際に使われる言葉となっています。
特に物事を上手に理解して、的確な方法でそれを処理する人に対して、要領の良い人、という言葉で表す事が少なくありません。
逆に物事の処理に手間取って時間が掛かる等して下手な人に対しては、要領が悪い人、といった形で表現したりします。
この様に要領は処理の巧拙を表す言葉として、使用される事が多いです。
「要項」とは?
要項とは、ようこうという読み方をする言葉となっています。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、かなめとか締め括るといった意味を持っている要の文字に、事柄や数式の組み立てを行う要素といった意味を所有している項の文字を合体させる事で完成した言葉です。
そのため要項は、大事だったり必要な事柄を記した物を示します。
「要項」の使い方
要項は、重要だったり必要な事柄やそれを記載した物を示す言葉として用いられているのです。
比較的良く見掛けるのが、入試要項といった言葉であり、これは入試を受験する際に必要な事項が書かれた物を指しています。
同じ様に大会要項という表現であれば、大会を開催したり参加する事に関連した重要な事柄が、纏められているのです。
「要領」と「要項」の違い
要領と要項の文字表記を見比べれば、2文字目に領と項という漢字の違いが生じている事に気付く事が出来ます。
所が最初の漢字は共に要であり、どちらも大事な点といった同じ様な意味合いを持つので、ややこしい部分はある組み合わせの言葉です。
ただし要領は、物事の最も大事な部分という意味に加えて、物事を上手に処理する、という意味を有しています。
一方の要項は、大切だったり必要な事項やそれを記した物をといった意味に用いる言葉です。
「要領」の例文
・『彼は要領良く仕事をこなすので、上司からの評価も高いです』
「要項」の例文
・『応募した後に、その求人の募集要項を満たしていない事に気付きました』
まとめ
2つの言葉はどちらも最初に同じ、要の文字が使用されています。
更に、大切な点といった同じ意味を持つ言葉同士であるため、いざ使い分けを意識すると迷ってしまう要素は十分にあるのです。
とはいえ要領は、物事にとって特に重要な点という意味以外にも、要点を掴む事で物事を上手にこなすといった意味も有しています。
対する要項は、必要だったり重要な事柄に加えそれを記載した物という意味がある言葉として用いられているのです。