「アア溶岩」と「パホイホイ溶岩」の違いとは?分かりやすく解釈

「アア溶岩」と「パホイホイ溶岩」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「アア溶岩」「パホイホイ溶岩」の違いを分かりやすく説明していきます。

「アア溶岩」とは?

「アア溶岩」とは?

「アア溶岩」とは、ハワイ語が語源となっている溶岩の表面の形態を指す専門用語で、鉱滓状溶岩とも言われます。

ハワイ語で「アア」「とげとげしい表面」を表している言葉で、現在はハワイ語が使われなくなってきているために、専門用語として主に使われる言葉となっています。

「とげとげしい」という語源より「アア溶岩」は粘り気があり、溶岩が固まる際に表面に鉱滓が覆う状態となり、とげとげしくガサガサな表面となった溶岩を指します。

粘質構造のため比較的ゆっくりと進み、ゴツゴツとして岩片が含まれています。

火山活動が活発であるハワイ島に存在する火山に多く見られる溶岩ですが、日本では伊豆諸島の三宅島や、三原山で見る事ができます。

「パホイホイ溶岩」とは?

「パホイホイ溶岩」とは?

「パホイホイ溶岩」とは、ハワイ語が語源となっている溶岩の表面形態のひとつで、なめらかで丸みを帯びた袋状の構造を持つ溶岩を指します。

粘性はあまりみられず、流動的で、こちらも火山活動が活発であるハワイ島の火山に多くみられます。

冷却された際に表面構造が連続して保たれる事が特徴で、先に固まった溶岩の表面の上を更に流れるために縄状や袋状の模様が出来上がります。

温度が低下し溶岩が流れ出るにつれて「パホイホイ溶岩」「アア溶岩」へ変化していきます。

「アア溶岩」と「パホイホイ溶岩」の違い

「アア溶岩」と「パホイホイ溶岩」の違い

「アア溶岩」「パホイホイ溶岩」は、その見た目に違いがあります。

粘性が高くゴツゴツした岩を含む「アア溶岩」の表面はトゲトゲしくガサガサとした表面となり、溶岩幅もそこまで大きくなりません。

対して「パホイホイ溶岩」は、粘性は小さくなめらかで、丸みを帯びた構造であり流動的であるので、「アア溶岩」よりは薄く広い形状で流れていきます。

溶岩が冷却され固形化した溶岩の表面を、さらに新しい溶岩が流れる事によって縄状や袋状の模様が出来上がる事も特徴です。

「パホイホイ溶岩」が冷却されたり、流れ出したりする過程で「アア溶岩」に変化していきますが、「アア溶岩」から「パホイホイ溶岩」へと変化する例は稀です。

まとめ

まとめ

「アア溶岩」から「パホイホイ溶岩」はともにハワイ語が語源となっている溶岩の表面構造の専門用語です。

見た目には大きな違いがあり、トゲトゲしく岩片を含んだ粘性がある溶岩は「アア溶岩」、粘性が小さく、なめらかで流動的な溶岩については「パホイホイ溶岩」と呼び、「パホイホイ溶岩」は冷却されたりすることで「アア溶岩」へと変化します。

火山活動が活発であるハワイ島で多く見られる溶岩構造ではありますが、日本の火山においても「アア溶岩」「パホイホイ溶岩」は見る事ができます。