「大和魂」と「武士道」の違いとは?分かりやすく解釈

「大和魂」と「武士道」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「大和魂」「武士道」の違いを分かりやすく説明していきます。

2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。

「大和魂」とは?

「大和魂」とは?

「大和魂」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「大和魂」「やまとだましい」と読みます。

「大和魂」「日本民族固有の精神」という意味があります。

勇敢で潔いことを特徴とします。

天皇制における国粋主義思想や、戦時中の軍国主義思想の下で、喧伝された言葉になります。

そのため、日本人は勇敢で潔いのだから、何でもできるというような意味合いで使われることが多い言葉になります。

例えば、自信を無くしている子供を見た大人が、励まそうとするかもしれません。

このような時、この子供も日本人の一人だから大丈夫という意味で、「お前にも大和魂が宿っていることを忘れるな」などと励ますかもしれません。

一方で、精神論的な物言いに対して、批判する意味で、「大和魂」を使うこともあります。

例えば、不景気を精神論で乗り越えようとしている指導者がいた場合、「大和魂だけで、景気が良くなるわけがない」などと毒づくかもしれません。

「武士道」とは?

「武士道」とは?

「武士道」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「武士道」「ぶしどう」と読みます。

「武士道」「日本の武士階級に発達した道徳」という意味があります。

「武士道」は、武家政権が誕生した鎌倉時代から発達し、江戸時代に儒学と結びついて、完成したとされています。

「武士道」が尊重するのは、忠誠、勇敢、犠牲、信義、廉恥、礼節、名誉、質素、博愛などになります。

忠誠や勇敢、犠牲などを大切にしながら生きている人を見たとき、「彼は武士道そのままの人だ」などと呼ばれるかもしれません。

また、階級として武士ではない農民出身だからこそ、忠誠や勇敢、犠牲や信義などを大切にしようとする人がいた場合、「私は農民出身だが、だからこそ武士道を大切にしたい」などという文章にすることができます。

さらに外国人が日本人を褒める時に、「日本人には武士道がある」などと、言うことがあります。

「大和魂」と「武士道」の違い

「大和魂」と「武士道」の違い

「大和魂」「武士道」の違いを、分かりやすく解説します。

「大和魂」「日本民族固有の精神」という意味があります。

一方で、「武士道」「日本の武士階級に発達した道徳」という意味があります。

「大和魂」「勇敢で潔い」日本人の特徴を言い表していますが、「武士道」は忠誠や勇敢、犠牲や信義などを大切にした考えとなります。

また「大和魂」が、軍国主義、国粋主義という背景により生まれた言葉なのに対して、「武士道」は武士階級に生まれた、儒教と結びついた道徳だという違いがあります。

まとめ

まとめ

「大和魂」「武士道」の違いについて見てきました。

2つの言葉には、明確な意味の違いがありました。

2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。