「母子家庭」と「寡婦」の違いとは?分かりやすく解釈

「母子家庭」と「寡婦」の違い専門用語・業界用語

特定の過程をあらわす言葉として「母子家庭」「寡婦」があります。

法律でも使われるこの言葉、一体どのような違いで区別されているのでしょうか。

今回は、「母子家庭」「寡婦」の違いについて解説します。

「母子家庭」とは?

「母子家庭」とは?

「母子家庭」とは、「配偶者のいない女親と子のみで構成される家庭」を意味する言葉です。

「母子家庭」「母子及び父子並びに寡婦福祉法」という法律により規定されている言葉です。

具体的には「配偶者と死別した女子で現に婚姻をしていないもの」とそれに準ずるものを「母子家庭」と定めています。

この場合の準ずるとは配偶者の生死が不明だったり働けなかったり遺棄されていたりなど「実質的に配偶者が死別しているのと同じような苦しい状態にある家庭」を指します。

一般的に「母子家庭」「母と子のみの家庭」を指します。

女親のみの過程を指す言葉であり男親のみの家庭に対しては「父子家庭」です。

「母子家庭」は現在における家庭の状況をあらわす言葉であり死別や離婚などなぜそのような状況に至ったかについては無関係です。

夫と死別して母と子のみになった家庭も離婚して子どもを母が引き取り男親のいなくなった家庭も両方とも「母子家庭」として扱われます。

「母子家庭」の使い方

・『母子家庭の支援制度について調べる』
・『補助金は母子家庭にのみ支給されることが決定した』
・『母子家庭だからといって苦労しているとは限らない』
・『離婚率が増加すると母子家庭の割合も増加する』

「寡婦」とは?

「寡婦」とは?

「寡婦」とは、「子どもはいるが配偶者のいない女性」を指す言葉です。

法による「寡婦」の規定は「配偶者のない女子であって、かつて配偶者のない女子として20歳未満の児童を扶養していたことのある人」です。

「寡婦」「寡」には「人数が少ない」の他に「やもめ」という意味があります。

寡婦とは独身者のことを指す言葉でいわゆる「独り身」のことです。

「寡婦」とは「独身女性」を表しますがその中でも「かつて子どもを育てていたことがある女性」を指します。

一般的には「寡婦」という言葉は「夫に先立たれたり分かれたりして独り身になった女性」という意味で使われることが多いのですが、法律的には子どもを育てた経験が重視されています。

かつて結婚し子どもを育てていた女性が何らかの理由で現在独り身になっている様子を指して「寡婦」と表現します。

「寡婦」の使い方

・『寡婦を支援する法律について調べる』
・『戦後間もないころは夫を戦争で失った寡婦が多かった』
・『かつて存在したみどりのおばさんは戦争で急増した寡婦の救済として設けられた職業である』
・『寡婦に対して給付金が支払われた』

「母子家庭」と「寡婦」の違い

「母子家庭」と「寡婦」の違い

「母子家庭」「寡婦」の違いは「子どもの有無」です。

「母子家庭」は母と子のみで構成される過程を指しますが「寡婦」はかつて子どもを育てた経験のある女性を指す言葉であり現在は独り身です。

男親がいない母と子のみの課程が「母子家庭」「母子家庭」から子どもが成長し独立して母ひとりになると「寡婦」になります。

まとめ

まとめ

「母子家庭」「寡婦」は法律により明確に基準が定められています。

一般用語として使われている意味と法的な規定には若干の違いがあるので正確な意味を覚えておきましょう。