「方策」と「対策」の違いとは?分かりやすく解釈

「方策」と「対策」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「方策」「対策」の違いを分かりやすく説明していきます。

「方策」とは?

「方策」とは?

ある事柄に対する計画・手段・方法という意味です。

ある事柄を実行するための計画を意味しており、そのひとつひとつの工程が具体的なことをいう場合が多いです。

ある工場で頻繁に事故が起こっていたとします。

事故が頻繁に起こるようでは業務に支障がでるし、従業員に危険が及ぶので何とか解決をしたいです。

そこで、事故を防ぐための計画を立ててみました。

具体的には、工場の設備の点検を徹底する、マニュアルを作る、社員を教育するといった計画を立てました。

ひとつひとつが具体的になっています。

このような、ある事柄に対しての計画や方法などを意味する言葉です。

今度は環境や人権に配慮した製品のことで説明をします。

チョコレートの原料となるカカオを作っている人たちは、低賃金で雇われていることがあります。

持続可能な社会を目指して、あるチョコレート会社が環境や人権に配慮した製品作りを行おうとしました。

そのためには、具体的に何をするのか決めなければなりません。

原料の仕入れをどうするのか、生産者をどう支援するのかなど計画を立てる必要があります。

そういった立てられた計画を指す言葉です。

「方策」の使い方

ある事柄に対する計画や手段という意味で使用をします。

公の事柄に使用する場合が多いです。

「対策」とは?

「対策」とは?

ある人や事件などの状況に対応する手段・方法という意味です。

計画を練るといった意味合いではなく、具体的にとる行動を指しています。

冬になると気温が下がり寒く感じます。

寒さがつらくて仕方がない人もいることでしょう。

寒さを我慢しているのはつらいので、少しでも温かくなるように何かをします。

これを「寒さ対策」といいます。

たとえば、使い捨てカイロを使用する、厚着をする、発熱機能を持つ衣服を着るなどがこれにあたります。

糖尿病は深刻化すると壊死を起こしたり、失明をしたりする病気です。

壊死や失明をしないためには、運動をしたり、食事内容を見直したりして、高血糖状態が続かないようにすることが大切です。

運動をする、食事に気をつけるなどは、糖尿病への「対策」といえます。

「対策」の使い方

ある人や事件などに対応するための手段や方法について使用をします。

「方策」と「対策」の違い

「方策」と「対策」の違い

ある事柄に対応するための手段・方法という意味が似ていますが、まったく同じことなのではありません。

前者には計画の意味も含まれています。

また、公のことに使う場合が多いです。

後者は計画というよりも、具体的なやり方を意味しています。

公のこと以外にも使用します。

「方策」の例文

「方策」の例文

・『方策を立てる』
・『方策を発表する』
・『方策は決まっていない』

「対策」の例文

「対策」の例文

・『肥満対策をする』
・『暑さ対策をする』
・『対策が必要だ』

まとめ

まとめ

ある事柄に対する手段・方法という意味が似ていますが、2つの言葉はニュアンスが異なり、使い方も違います。