「解除」と「解消」の違いとは?分かりやすく解釈

「解除」と「解消」の違い二語の違い

この記事では、「解除」「解消」の違いを分かりやすく説明していきます。

「解除」とは?

これまであった制限や禁止、特別な状態などをなくして、これまで通りにすることです。

限界が設けられていたもの、やってはいけないとされていたもの、特定の状態などがなくなることなのですが、なくなることで前と同じ状態になるという意味まで含まれています。

扉にロックがかかってしまったとします。

ロックという制限が設けられてしまったのです。

その前はロックのかかっていない状態で、扉を自由に開け閉めすることができました。

この扉にはボタンが取り付けられており、ある操作をするとロックのない状態にすることができます。

ボタンを操作してロックの取り除かれた状態になり、もとのように開け閉めできる状態になったことが、この言葉が意味するものです。

自宅で待機していなさいと言われている人がいたとします。

外に出てはいけないと禁止されている状態です。

外に出てはいけない期間が7日だったとします。

つまり、8日目には出てもいいということです。

家の中に7日いて8日目になったら、禁止がなくなり、これまで通り外に出ることができる状態になったといえます。

この禁止がなくなった状態を指す言葉です。

「解除」の使い方

制限や禁止などがなくなって、これまでと同じ状態になることという意味で使用をします。

物事の状態などに使用をし、人の体調には使用しません。

「解消」とは?

これまであった状態、関係、約束などが消えること、また消すことです。

いつも家でごろごろしていたとします。

体を動かすことがほとんどありません。

運動量が足りないと医師から言われてしまったので、体を動かすことにしました。

体を動かす量が多くなったことで、運動する量が少ない状態が消えてなくなりました。

これは「運動不足の解消」といいます。

鉄分の摂取量が少ないと貧血が心配されます。

血液検査をして貧血だと判断されたので、鉄分を多く含むものをたくさん食べることにしたとします。

そして、次の検査では貧血でないという結果がでました。

これは貧血だった状態がなくなったということができ、「貧血を解消した」といいます。

「解消」の使い方

ある状態、関係、約束などがなくなる、なくすという意味で使用をします。

「解除」と「解消」の違い

何かがなくなるという意味を持つ点が似ていますが、同じことではありません。

「解消」はなくなるのが制限、禁止、特定の状態などです。

そして、なくなったことで前の状態に戻るという意味まで含まれています。

「解消」はなくなるものが状態、関係、約束などです。

なくなることで前の状態に戻るという意味までは含まれていません。

「解除」の例文

・『措置を解除する』
・『10日に解除する予定』

「解消」の例文

・『渋滞が解消された』
・『頭痛が解消する』

まとめ

なくすという意味を持つ点が似ていますが、何をなくすのかという点に違いがあります。