「本々」と「元々」は類似した意味を連想させる紛らわしい言葉ですが、「本々」と「元々」の意味・使い方の違いを正しく理解できているでしょうか?
この記事では、「本々」と「元々」の例文も紹介しながら、それぞれの意味の違いを詳細に説明していきます。
「本々」の意味や使い方
「本々」という表現は、「はじめから・最初は(昔は)・根本(大元)から」を意味しています。
現代の日本語では「元々」と同じ意味を持つ異字として、「本々」の漢字表記も使われています。
「本々」という表現の使い方は、「本々、ここでは銀が採掘されていました」のように、「最初は(昔は)・はじめから」という意味で使う使い方になります。
「元々」の意味や使い方
「元々」という表現は、「はじめから・もとから」を意味しています。
また「元々」という言葉には、「ある行動を起こす前と後で状態(結果)が変わらないこと」や「ある行動をしても損も得もないさま」の意味合いがあります。
「元々」の表現の使い方は、「元々、彼女は歌手でした」のように、「はじめから」の意味で使うことができます。
また「元々」には「勝っても負けても元々です」のように、「ある行動を原因とする損得がない場合」に使うという使い方もあります。
「本々」と「元々」の違い
「本々」と「元々」の意味の違いを、分かりやすく説明していきます。
「本々」という言葉は、「はじめから・最初は・根本(土台)から・大元から」を意味しています。
「本々」と「元々」は相互に書き替えることが可能な同義語で、「はじめから・もとから」を意味していますが、現代の日本語では「元々」のほうが一般的によく使われています。
そのため、公的な文書やテストの答案などでは、「本々」よりも「元々」の漢字表記を使ったほうが無難でしょう。
「本々」は「最初は(はじめは)」という意味のニュアンスが、「元々」よりもやや強くなっています。
「元々」という表現は「本々」と同じく「はじめから・もとから」の意味を持っていますが、「本々」にはない「行動の前後で状態や結果が変わらないこと」という意味がある違いを指摘できます。
「元々」の言葉には、「本々」にはない「ある行動をしても損も得もないさま」という意味合いがあるのです。
「本々」を使った例文と意味を解釈
「本々」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「本々この古いパソコンは捨てようと思っていたので、欲しいのであれば差し上げます」
この「本々」を使った例文は、「本々」の表現を、「はじめからこの古いパソコンは捨てようと思っていたので」という意味で使っています。
「元々」を使った例文と意味を解釈
「元々」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「この新規ビジネスは成功確率が低いことは分かっているので、チャレンジして失敗しても元々です」
この「元々」を使った例文は、「元々」の表現を、「チャレンジして失敗しても損も得もありません」という意味を持つ文章で使っています。
まとめ
「本々」と「元々」の意味の違いを分かりやすく解説しましたが、いかがだったでしょうか?
「本々」という表現は「はじめから・根本(大元)から」を意味していますが、現代の日本語では「元々」のほうが一般的に使われています。
それに対して、「元々」という言葉は「はじめから・もとから」や「行動を起こす前と後で状態が変わらないこと(行動を原因とする損得がないさま)」の意味を持っています。
「本々」と「元々」の意味の違いを詳しく知りたい時には、この記事の説明を確認してみてください。