この記事では、「名乗る」という言葉の意味や類語などについて分かりやすく説明していきます。
「名乗る」という言葉の意味
戦国時代に度々行われていた合戦において、戦場で武士が敵と遭遇した際に相手に向けて自らの名前を高々と叫び告げる様子が語源となった「名乗る」という言葉は、自分の名前や身分などを他人に伝えるさまを表しています。
「名乗る」という言葉の1つ目の意味は「自分の姓名や身分などを相手に告げる」になります。
2つ目は「称する」を意味し、人や業績などを褒め称えたりする際に使われています。
「名乗る」のポジティブな言い換え
「名乗る」という言葉のポジティブな言い換えは以下の通りです。
『声高(こわだか)に唱える』
「大きな声で叫ぶ」や「声を立てて主張する」などの意味を持つ言葉で、主義や主張などを盾にして声を立てて相手に伝える際に使われる文言です。
・『称する』
「名前を相手に告げる」という意味を持つ言葉で、自分の名前や立場などを相手方に告げる際に使われますが、口実として言ったり、偽って伝えたりする際にも使用される言葉になります。
・『名告り出る(なのりでる)』
「武士が合戦場において自分の氏名や家柄、身分などを声高に相手に伝える」さまを表す言葉で、現在においては能や狂言などで、自分の身分や名前、それまでの成り行きなどを登場人物が述べる際に使われている文言になります。
・『志願(しがん)する』
「自分が決意したことを、進んで願い出る」さまを表す言葉で、 文字どおり「(ある事を望み)こころざしてねがう」際に使われる表現になります。
「名乗る」の類語や言い換え
「名乗る」の類語や言い換えは以下の通りになります。
・『呼称(こしょう)』
「ある物に名前を付けてそう呼ぶこと」や「その呼び名」自体を指して使われる言葉です。
前後の文字を入れ替えた言葉である「称呼(しょうこ)」は、「呼び名そのもの」を表す言葉として使われています。
・『買って出る』
「自分自身ですすんで引き受ける」さまを表す言葉で、他人から指図されたり依頼されたりしたわけでもないのに自ら行動に移す様子を示す文言です。
・『公言(こうげん)する』
「他人に隠し立てをせずに、堂々と言う」様子を意味する言葉で、自分の気持ちや信念などを人前で述べる際に使われる言葉です。
・『名目(めいもく/みょうもく)』
「物につけた呼び名」や「物の呼称」などを表す言葉で、実際のものとは異なっている表向きの名称や概念などを指して使われる文言になります。
まとめ
今回は「名乗る」という言葉について紹介しました。
「名乗る」という言葉の本来の意味や類語などをよく理解して、日常的に使いこなせるようにしましょう。