この記事では、「鑑みる」という言葉の意味や類語などについて分かりやすく説明していきます。
「鑑みる」という言葉の意味
音読みで「カン」、訓読みで「かがみ」という振り仮名で使われている「鑑」という文字は、手本や規範、模範などを意味する言葉として当初は「かがみる」と読んでいましたが、これが訛って「かんがみる(鑑みる)」という言葉が誕生しました。
「考えてみる」という意味で用いられるのは誤用となり、「照らし合わせる」というニュアンスの強い言葉になります。
「鑑みる」という言葉の1つ目の意味は、「お手本や先例などと比較する」です。
2つ目は「規範や先例などに照合する」さまを表す意味合いで使われています。
「鑑みる」の類語や言い換え
「鑑みる」という言葉の類語や言い換えは以下の通りです。
『天秤(てんびん)にかける』
「2つ以上の物の優劣や損得などを比較する」さまを表す慣用句で、複数のものからどちらかを選ぶために、優劣や損得を比較する際に使われる言葉です。
・『比較(ひかく)する』
「複数のものをくらべて優劣などを明らかにする」さまを表す言葉で、ある物を他と照合して、異なっている部分やその差異の程度などを見比べる際に使われる文言です。
・『慮る(おもんぱかる/おもんばかる)』
相手の事情や気持ち、周囲の状況などについてしっかり思いを巡らせる際に使われる言葉で、「相手の気持ちを察する」さまを示す言葉になります。
・『知恵を絞る』
「あれやこれやと苦心して考える」さまを表す言葉で、様々な考えをめぐらせることで、最善の方法を見いだそうと一所懸命努力している様子を示す言葉です。
「鑑みる」の類義語
「鑑みる」の類義語は以下の通りになります。
・『汲(く)み取る』
「相手の気持ちや考えなどを理解する」さまを表す言葉で、相手が何も言わなくても思っていることや考えていることなどを推し測る際に用いられる表現になります。
・『斟酌(しんしゃく)』
「あれこれ見計らって手加減する」さまを表す言葉で、相手の事情や心情などをくみとって推量したり手加減する際に使われる言葉です。
・『シミュレーション』
「模擬演習」や「模擬的な実験」などを意味する英単語「simulation」から派生した言葉で、実際に想定される条件を取り入れて、現実限りなくに近い状況をつくり出す際に用いられる表現です。
カタカナの「シミュレーション」という表記は誤用になりますので注意が必要です。
・『頭をひねる』
「あれこれと思案する」さまや「考えを巡らす」様子などを示す慣用句で、いい知恵やアイディアなどを出すために、様々な工夫を凝らして一生懸命考える様子を示す表現になります。
まとめ
今回は「鑑みる」という言葉について紹介しました。
「鑑みる」という言葉の本来の意味や類語などをよく理解して、日常的に使いこなせるようにしましょう。