この記事では、「微妙」という言葉の意味や類語などについて分かりやすく説明していきます。
「微妙」という言葉の意味
元々漢語で使われていた「微妙(びみょう)」という言葉は、平安時代頃には呉音(ごおん)を用いて「みみょう」と読んでいましたが、近代に入ってから「微」を漢音で読む「びみょう」という形で使われるようになり、「言い表せないほど奥深くすばらしいこと」という意味合いを持つ言葉として定着しました。
その後、ここから称賛の意が取り除かれて、「わずか」や「かすか」などという意を経て、現在使われている「わずかな違いのために言い表せない様子」などを示すようになりました。
「微妙」という言葉の1つ目の意味は、「状態や状況などが大変細かくて複雑」です。
2つ目は「不透明な」さまや「どちらとも言いかねる」などという意味合いで使われています。
「微妙」の類語や言い換え
「微妙」という言葉の類語や言い換えは以下の通りです。
・『いまひとつ』
「若干不足している」さまや「物足りない」様子などを表す文言で、まったくダメではないものの、少々不満が残る内容や結果などに対して用いられる文言です。
・『複雑な心境(しんきょう)』
特定の状況において複数の感情が入り混じっている状態を指して用いられる言葉で、「釈然としない気持ち」や「すっきりしない心境」などを表す意味合いで使われています。
・『どっちつかず』
2つある内のどちらか決まらない状態や、立場がはっきりしない状況などで使われる言葉で、「意見などをひとつに決定できない」さまや「立場を明言しない」様子などを表す文言になります。
・『おぼろげ』
「はっきりしない」さまや「不確かな」様子などを表す言葉で、物事の状況が明確でなかったり、意識や感情などがぼやけている際に用いられる言葉です。
「微妙」の類義語
「微妙」の類義語は以下の通りになります。
・『ハイリスク』
「危険性が高い」という意味を持つ英単語「high risk」から派生した言葉で、元々は病気にかかりやすい危険因子をたくさんもっている人を指して用いられていた医学用語になります。
・『際(きわ)どい』
「危険な」さまや「ぎりぎりの」状態などを表す言葉で、あと少しで大変な状態や状況になりそうなすれすれの様子を表す表現です。
・『黄信号(きしんごう)』
信号において「進行をやめて停止するように促される合図」として用いられている言葉で、転じて「物事の進行に歯止めがかかる」さまや「ある事柄に困難が生じて停滞する」様子などを表す文言です。
・『デリケート』
「繊細(せんさい)」や「上品(じょうひん)」などの意を持つ英単語「delicate」から派生した言葉で、「人の感情などが多感な」さまや「細心の注意を払う必要がある」様子などを示す文言になります。
まとめ
今回は「微妙」という言葉について紹介しました。
「微妙」という言葉の本来の意味や類語などをよく理解して、日常的に使いこなせるようにしましょう。